PatentSight Summit 2021での「DICにおける知財情報分析活動~知財情報がとりもつ他部門とのダイアローグ~」(DIC株式会社 知的財産センター センター長 小川 真治 氏)を視聴しました。
下記のような内容で、PatentSightをツールとして全社に導入した点、中国ローカルメーカの知財力の分析など、興味深く視聴しました。 1.DICと知財活動の紹介 2.他部門とのダイアローグ 事業活動への知財情報の活用推進 知財清報を共通言語とした対話推進 システム選定プロセス 3.知財情報の活用事例など 各担当者毎の対話事例 用途開拓 M&A関連 中国ローカルメーカの知財力 知的財産活動への取り組み https://www.dic-global.com/ja/csr/new_technology/ 重要経営課題である新技術と価値の創造には、知財権の活用が不可欠であり、事業部門、技術部門、知財部門が一体となった知財戦略を進めることにより、オープン&クローズ戦略等を積極的に活用したポートフォリオ構築を進めております。 また、特許調査、解析にも力を入れており、的確な情報収集による知財活動を始め、IPランドスケープなどの知財情報の経営資源としての活用にも取り組んでおります。 DICの知的財産活動は社外的にも注目を集めており、その一例として外部機関※が行った「2019年度特許資産規模ランキング」において、化学業界で4位と上位に位置づけられております。その一方、DICの特許登録件数は年間400件程度で、化学業界大手他社よりやや少なく、特許資産規模で高ポイント獲得の理由は、当社が保有する特許の質が高く、注目度が高いことが社外的にも認められた成果と考えます。 一方、DICは知財権の尊重に向けた社員の知財リテラシー向上にも力を入れており、全社員向けe-ラーニングプログラムの発信などにより、知財リスクの発生を未然に防ぐための施策も進めております。 今後も持続的発展のために、知的財産活動の取り組みを推進していきます。 外部機関: 株式会社パテント・リザルト。 経営環境変化に応じた取組みと経営層とのインターリレーション 河野 通洋 氏PDF(DIC㈱ 知的財産部長) http://www.jipa.or.jp/jyohou_hasin/sympo/sympo_jipa09.htm http://www.jipa.or.jp/jyohou_hasin/sympo/pdf/09kono.pdf
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(第49回)知財実務オンライン:「スタートアップの知財戦略 」(ゲスト:中村合同特許法律事務所 弁護士 山本 飛翔氏)をアーカイブ動画で視聴しました。
スタートアップの各フェーズで行うべきことを、わかりやすく、漏れなく説明されていますので、大企業の知財担当にとっても参考になるでしょう。 なお、6月14日より、特許庁スタートアップの知財戦略構築を支援する「IPAS2021」参加企業の公募を開始しています。 1, スタートアップにとっての知財とは 知財戦略とは メリット 2, 各フェーズで行うべきこと 設立前~設立時 シード期 アーリー期 レイター期 3, 大企業とスタートアップ スタートアップから見た大企業 大企業から見たスタートアップ 4, オープンクローズ戦略とスタートアップ (第49回)知財実務オンライン:「スタートアップの知財戦略 」(ゲスト:中村合同特許法律事務所 弁護士 山本 飛翔) 2021/06/10 にライブ配信 https://www.youtube.com/watch?v=9U35oAPTXk0 採択社数は20社、支援期間は5ヵ月 スタートアップの知財戦略構築を支援する「IPAS2021」 参加企業の公募を開始 2021年06月14日 https://ascii.jp/elem/000/004/058/4058989/ PatentSight Summit 2021で、リコーの「ビッグデータ解析の取組と課題」を視聴しました。
リコーは、中期経営計画で、OAメーカーからデジタルサービスの会社へ 画像事業からデジタルサービスへ事業が変化、特許戦略も変化、知財慣報鱗析が重要に 知財情報解析チームと知財戦略チームの連携 これまでの解析事例: リコーコア技術から新たな用途の探索、特許・綸文の解析が中心 未来予測への挑戦: ベンチャー企鳳科学研究費の解析を強化.今まで気付いていなかった領域の示唆をデータから得られるようになってきている 科学研究費から将来有望領域探索 情報解析からイノベーション創出へ(目指す姿) 研究開発部門と一体となったプロセスを構築中 株式会社リコー 知的財産センター 知財戦略室 戦略企画グループリーダー唐川勝吉氏 ビッグデータ解析の取組と課題 https://www.patentsight.com/ja/summit-2021 リコーが人工知能(AI)を活用したデータビジネスに参入するという記事が6月3日出たばかりで、クラウド上に保管する顧客企業の文章情報などビッグデータを独自開発の自然言語処理AIが解析、有用なデータとして提供する事業で、6月にも新事業として本格的に立ち上げ、2025年に100億円の売り上げを目指すとのこと。 リコー、AIでデータビジネス 文書情報など解析2021年6月3日 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO72528190S1A600C2TB2000/ リコーのIPランドスケープについては、本ブログ5月21日参照。 6月13日(日)に放送された「がっちりマンデー!!儲かる!ビジネスモデル特許」を視聴しました。歌手の野口五郎が「芸能界の特許王」としてゲスト出演していたのにも驚きましたが、こういう番組も良いものです。
ドローン物流に関するビジネスモデル特許 特許6517972 空域利用促進システム、空域利用促進方法、サーバ装置、及びプログラム 株式会社トルビズオン https://www.truebizon.com/ ドローンを長距離で飛ばしたい人がスゴく簡単に許可を取れる仕組み スカイドメインで、2026年までに1万本の空の道を全国につくる 年間150億円売上予定。 【請求項1】 情報端末と通信自在であり、空域を特定するもので少なくとも第1乃至第3ドメイン情報で構成されるスカイドメインを発行するサーバ装置であって、 前記情報端末からのスカイドメイン発行要求を処理する受付処理部と、 前記発行要求に基づきスカイドメインを発行するドメイン発行部と、 少なくとも前記スカイドメイン、代表点の緯度、経度、標高、及び利用可能時間を記憶する記憶部と、 前記情報端末より、前記スカイドメインが発行された前記空域に関する検索要求があったときに、前記記憶部を参照して、前記スカイドメインを検索キーとした検索を行う検索部と、 前記情報端末より、前記スカイドメインが発行された前記空域に関する利用要求があったときに、前記記憶部を参照して、前記スカイドメインを介した空域利用に関する取引を処理する取引処理部と、 前記検索の結果を送信する送信処理部と、を有し、 前記ドメイン発行部は、前記第1ドメイン情報を予め定められた文字列からなるトップスカイドメインとし、前記第2ドメイン情報を空域権利者のエリア情報に基づいて特定される前記エリア情報に対応する文字列からなる第2スカイドメインとし、前記第3ドメイン情報を申請者である空域権利者の情報端末より送信された文字列からなる第3スカイドメインとして、前記スカイドメインを発行し、 前記検索部は、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて検索を実行し、前記送信処理部は、前記検索の結果を前記情報端末に送信し、前記取引処理部は、前記記憶部に記憶されている代表点の緯度、経度、標高、利用可能時間に基づいて取引を処理する サーバ装置。 (請求項2以下略) 三菱商事 ローソンに置かれている四角い物体SMARI(返品・返却の箱) 一人で簡単に返品・返却ができる仕組み ネット通販・レンタル品で返品・返却専用の箱、返品のコストを劇的に安くした 無人で手続きできる、手間がかからない。コンビニの配送トラックの戻り便の空いたスペースを有効利用。現在数億円、将来三桁億円になる。 特許6751112 返品・返却システム、返品・返却サーバ及び返品・返却装置 株式会社ローソン三菱商事株式会社 【請求項1】 商品の返品・返却を行うための返品・返却装置であって、 コンピュータと、 プリンタと、 を備え、 前記コンピュータは、 前記商品を返品・返却したい消費者が提示する返品・返却予約をしていることを示す返品・返却受付コードを読み取る読み取り部と、 前記読み取り部が読み取った前記返品・返却受付コードを、外部の返品・返却サーバに送信し、前記返品・返却サーバから、前記商品の配送状況を管理するための配送コードを受信する通信部と、 前記返品・返却サーバから送信されてきた前記配送コードを表示したラベルを、前記プリンタに印刷させるプロセッサと、 を具備し、 前記消費者が、印刷された前記ラベルを前記返品・返却に係る商品に貼付することができ、 前記読み取り部が、前記商品に貼付された前記ラベルが表示する前記配送コードを読みとった場合、前記通信部は、前記読み取り部が読み取った前記配送コードを、外部の返品・返却サーバに送信することを特徴とする返品・返却装置。 (請求項2以下略) シーパーツ 中古車から再利用できる部品をオークション形式で売る仕組み 中古車をそのまま1台で売る、車をばらして売る、を同時にオークション。 GAPRASオークションシステムで特許を取得しました。 https://seaparts.jp/news/gapras20201208.html 特許6797444B 中古車部品のオークションシステムとそのプログラム 出願人 シーパーツ 【請求項1】 サプライヤーからの中古車部品又は中古車の出品情報、この出品情報に対するバイヤーからの入札用情報及び前記サプライヤーからの落札者決定情報を受け付け、前記出品情報の前記中古車部品又は前記中古車に識別可能な車両IDを付して出品データを生成する情報受付部と、前記出品データに基づいて、前記中古車部品又は前記中古車の仕様に応じて含まれる部品に予め付される個別に識別可能な部品IDを前記車両IDに紐付けしてオークションデータを生成し、このオークションデータを閲覧した前記バイヤーによって入力された前記入札用情報に含まれる部品単位の入札個数と入札価格に前記車両ID及び前記部品IDを紐付けして入札情報を生成し、入札した前記バイヤーすべての前記入札情報を前記部品ID毎にマッチングさせて一覧表データとしてまとめたオークション入札状況データを生成するオークション入札処理部と、前記オークション入札状況データを前記サプライヤーに送信する出力部と、前記サプライヤーからの前記部品ID毎の前記落札者決定情報からオークション落札状況データを生成するオークション落札処理部と、を有し、前記出力部を介して前記オークション落札状況データを前記サプライヤー及び前記バイヤーに送信することを特徴とする中古車部品のオークションシステム。 (請求項2以下略) 歌手の野口五郎が「芸能界の特許王」としてゲスト出演。 公開番号 登録番号 名称 JP2021060672 電子チケットの処理方法及びプログラム JP2017049808 JP6192178B チケット販売システムおよびプレゼントコンテンツ配信システム JP2014038379 JP6032997B コンテンツ配信システムおよびコンテンツ配信方法 佐藤 靖 佐藤 靖 JP2014002750 JP6091357B コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法、コンテンツ配信装置およびコンピュータプログラム JP2013210453 3次元画像の印刷されたシール、およびシールの作成方法 JP2013065360 決済システム JP2011186660 電子商取引システムおよび電子商取引方法 JP2010009452 JP4859882B コンテンツ配信システムおよびコンテンツ配信方法 株式会社PatentSight Japan (LexisNexis IPグループ)が開いたPatentSight Summit 2021で、NTTコミュニケーションズ株式会社 イノベーションセンター技術戦略部門知財担当 担当課長 松岡 和 氏の講演を視聴しました。(アーカイブ動画なし)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000062862.html 後日講演記録がアップされるものと思いますが、M&A、出資、提携のステップ1、新規事業創出のステップ2、パートナー企業向け開示のステップ3、投資家・株主向け開示のステップ4まで、それぞれNTTコミュニケーションズでの事例が示されました。 三位一体から六位一体へ 必要な知識とスキルの変化 特許スコアの原理への回答 目指すは知財脚本家 経営幹部や事業責任者の懐に飛び込み、納得してもらえるストーリーで提言し、経営判断に活かしてもらうIPLを行う。そのために必要な知識とスキルを身に着けていく。 毎週の経営会議(経営企画の会議?)に参加してその一翼を担っているようで、頼りにされている感じが伝わりました。 アフィリエイト連携、オープンイノベーション、プロアクティブな知財活動に注力 https://www.bcm.co.jp/site/2020/01/ntt-com/2001-ntt-com-01-04.pdf ExTorch知的財産⽅針 https://www.ntt.com/content/dam/nttcom/hq/jp/business/lp/extorch/img/NTT_Communications_ExTorch_IP_Policy.pdf 現在発表されている「SDGs技術企業ランキング」は、一般財団法人日本特許情報機構 知財AI研究センターの発表しているものと、イーパテントが発表しているものの2つだと思われます。
いずれも特許情報を解析して算出しており、ちょっとやり方が違っていますが、今後、こうした指標が企業価値を表す指標としてもう少し充実してくるでしょう。 SDGsに貢献する特許戦略 長部喜幸氏 一般財団法人日本特許情報機構 知財AI研究センター調査研究部長 私見卓見 2021年6月8日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD175750X10C21A5000000/ SDGs 技術企業ランキングを発表します https://japio.or.jp/press/files/20210401pre_rel.pdf イーパテント、特許から見るSDGs企業ランキングを一挙無料公開 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000078317.html 特許から見るSDGsグローバル企業ランキング(2021.5.10版) https://note.com/anozaki/n/n205af9168d7c 今年3月に行われた、株式会社ユーザベース SPEEDA 主催の、H2H「世界で勝つためのオープンクローズ戦略」セミナーを元に特許庁が記事化したものが、特許庁のホームページに公表されました。
デザイン経営で大事なことは、・・・「企業が大切にしたい価値とその表現方法を定義すること」、そして「市場にある潜在的ニーズを基に、自社の既存事業の枠にとらわれない事業を構想していくこと」など基本的な考え方がわかりやすく述べられています。 未だに、良いものを作れば売れるという考え方に固執し、市場が求める価値を提供していくスタンスに変われていない方々に、ぜひご紹介いただきたい。 ウォーターフォール型からアジャイル型へ変わるイノベーションの形 知財に求められる経営戦略的な思考 投資スタイルも変えるイノベーションジレンマ 競合相手もアライアンス先にオープン化が主導権の鍵 垂直方向と水平方向のフレームワークで知財戦略をとらえる 生き抜くために将来像を描く自社の強みの見極めが鍵 「デザイン経営×知財戦略 -共創で描く知財戦略の新たな展開-」(伊藤竜一氏(株式会社ユーザベースSPEEDA)×林力一氏(PwCコンサルティング合同会社)×西垣淳子(特許庁)) https://www.jpo.go.jp/introduction/soshiki/document/design_keiei/special_20210609.pdf 特許庁はデザイン経営を推進しています 2-4 インタビュー・スペシャルコンテンツ https://www.jpo.go.jp/introduction/soshiki/design_keiei.html 東京エレクトロンは、半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)製造装置の分野で世界トップシェアを有する装置メーカーで、「半導体製造装置業界 特許資産規模ランキング」でも東京エレクトロンは1位になっています。
「オープンイノベーション白書 第三版」によれば、1980年代以前は、半導体メーカーが半導体製造装置の製造を自前で行っていたが、東京エレクトロンは製造装置の外製化にビジネスの可能性を見出し、装置の製造から導入まで一気通貫でサービスを提供する事業形態を作ったパイオニアですが、業績の変動が非常に激しい半導体業界において、東京エレクトロンが持続的にイノベーション創出に成功し事業規模を拡大させ続けてきた背景には、「経営陣から社員まで一貫して挑戦を助長する企業文化」、「オープン・クローズ戦略を適切に実施することでの新規プレーヤーの追随を許さないレベルでの固有技術の蓄積」の2つの要因が考えられるとしています。 IoT・5G・AI技術の普及で市場が拡大し技術の高度化と多様化が進む中、オープンイノベーションに果敢に取り組んでいることもわかります。 知的財産活動では、知的財産担当者が、研究開発からマーケティングまでさまざまな角度から各案件を検討し、技術・製品戦略に沿った知財ポートフォリオを構築することで、競争力の向上に努めていて、グローバル出願率は9年連続で約70%、特許許可率も日本で83%、米国で86%と、高い割合を維持しており、事業に関わる研究開発や産学協同の取り組みをグローバルに展開する中で、世界中のパートナー企業や大学などの研究機関とのコラボレーションによる共同特許出願数は直近2年で20社・10団体、51件におよんでいるとのことです。 東エレク、次世代EUV向け装置をimec・ASMLの研究所に 2021年6月8日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC08CP10Y1A600C2000000/ 「オープンイノベーション白書 第三版」2020年5月29日 https://www.joic.jp/joic_members/open_innovation_hakusyo 東京エレクトロンのオープンイノベーションと地方創生 https://www.iajapan.org/iot/oic/event/2020/pdf/5th_chong.pdf 対談「オープンイノベーションの役割と期待」 https://www.tia-nano.jp/page/page000499.html 【半導体製造装置】特許資産規模ランキング トップ3は東京エレクトロン、AMAT、SCREENホールディングス2021年03月08日 https://www.patentresult.co.jp/news/2021/03/semicon.html 弊社はこのほど、独自に分類した「半導体製造装置」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「半導体製造装置業界 特許資産規模ランキング」をまとめました。2019年4月1日から2020年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。 その結果、1位 東京エレクトロン、2位 APPLIED MATERIALS、3位 SCREENホールディングスとなりました。 トップに聞く 東京エレクトロン 河合 利樹社長 2021年5月20日(木) 09:45-10:03 https://markets.nikkei-cnbc.co.jp/guide/news/20210520_top/ 2022年3月期通期に連結純利益が3年ぶりに過去最高となる見通しの東京エレクトロン。高速通信規格「5G」や人工知能(AI)向けをはじめとする半導体需要が旺盛で、半導体製造装置の販売増に弾みがついています。演算を行うロジック半導体だけでなく、データを保存するメモリーも含め投資が加速しているといいます。工場火災などを受けた世界的な半導体不足から、半導体メーカーが新規装置への投資などを前倒ししている可能性はないのでしょうか。今期の研究開発費は前期比2割近く上積みし過去最高を計画するなど攻めの姿勢を強める同社の戦略や市場の将来展望について、河合利樹社長に深掘りします。 知財実務オンライン(特別編 第4回):「代官山”BESS MAGMA"から生配信!”建築物/内装意匠+画像意匠の最新動向”」(6月3日にライブ配信、約1時間50分)をアーカイブ動画で視聴しました。
意匠法改正で新たに認められるようになった建築物、内装、画像の意匠の公報を一つ一つ結構な件数について取上げ、その特徴や狙いなど解説されており、大変参考になりました。 https://www.youtube.com/watch?v=uPzL-vOcv6s
三菱電機の「オープンテクノロジーバンク構想」は、保有する膨大な特許などの技術資産を環境や脱炭素、モーターなどのキーワード別に分かりやすく分類整理した上で、21年度中に専用ウェブサイトを立ち上げ、社内外から誰でも閲覧できるようにし、知財を起点に社内および社外との連携を加速していくとのこと。今秋にも開設されるとの情報もあり、楽しみです。
三菱電機の知財戦略は、事業DXに資する出願活動、社外連携の加速、海外開発・出願の強化が3本柱で、中期経営計画では、知的財産および標準化戦略について次のように説明しています。 「今後は、ますます重要になるAIやソリューション関連の知的財産権の取得強化を進めるとともに、当社の技術資産を起点に、さらなる社外連携の強化につなげる。所有する知的財産を分類し、ライセンス対象となる特許を抽出。それらを積極的にライセンス展開することで、オープンイノベーションの機会を創出していくほか、ミッシングパーツを明確化することで、ライセンスインや共同開発による技術補完で事業拡大を図る。そして、事業戦略、研究開発戦略、知財/標準化戦略を整合させた三位一体の経営を推進する」 知財戦略最前線(19)三菱電機、オープンイノベーション2021/6/7 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/600870 三菱電機の新経営計画、メリハリ投資で全社牽引するグローバルトップ事業を 2021/06/04 https://news.mynavi.jp/article/newsinsight-103/ 三菱電機の経営戦略 https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2021/pdf/0603-a1.pdf 三菱電機、保有技術のサイト開設 他社と連携狙う 2021/5/16 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC283NP0Y1A420C2000000/ 企業研究/三菱電機(6)社内オープン化で死の谷越える https://www.nikkan.co.jp/articles/view/589315?isReadConfirmed=true 本年4月に「新事業創造に資する知財戦略事例集~「共創の知財戦略」実践に向けた取り組みと課題~について」が公表されましたが、14回にわけた動画による紹介がアップされています。ほぼ棒読みではありますが、報告書を読むよりはわかりやすいかもしれません。
https://www.jpo.go.jp/support/example/chizai_senryaku_2021.html 事例集の紹介動画(計14回) 第1回 調査背景・新事業創造とは (4分39秒)(YouTube動画) 第2回 新事業の創造における悩みとその整理 (3分45秒)(YouTube動画) 第3回 新事業の創造と知財戦略の連携の全体像 (5分28秒)(YouTube動画) 第4回 事例:新事業部門内で知財戦略を立案・実践 (3分44秒)(YouTube動画) 第5回 事例:新事業部門に知財部門の人材が参画 (3分25秒)(YouTube動画) 第6回 新事業創造の進展段階による生じる課題と事例のインデックス (4分33秒)(YouTube動画) 第7回 事例:新事業構想が「将来トレンド予測」に留まることへの対応 (5分19秒)(YouTube動画) 第8回 事例:オープン・クローズ戦略の基本方針の統一 (4分00秒)(YouTube動画) 第9回 事例:新事業創造の前進のための工夫 (4分30秒)(YouTube動画) 第10回 事例:共創の事業戦略・知財戦略による競争力強化 (4分9秒)(YouTube動画) 第11回 事例:共創関係が事業最終段階で破綻 (3分34秒)(YouTube動画) 第12回 事例:共創事業の効率化の工夫 (4分25秒)(YouTube動画) 第13回 事例:「ありたい姿」をビジュアル化(3分26秒)(YouTube動画) 第14回 共創における知財機能の役割や失敗事例等(3分56秒)(YouTube動画) 事例集 https://www.jpo.go.jp/support/example/document/chizai_senryaku_2021/chizai_senryaku.pdf 「「脱炭素」推進に力点 特許を競争力に―エネルギー白書」という記事の中で、「白書は、日本や米国、中国など8カ国の脱炭素に関連する特許数などを分析した結果も盛り込んだ。日本は水素や自動車・蓄電池関連などで強く、これらの知的財産を「産業競争力に変えていく」と強調した。一方、洋上風力や太陽光発電関連の技術力では中国に後れを取っていると警鐘を鳴らした。」という記載があり、「特許数等」というのが気になりましたので、「エネルギー白書」を見てみました。
「脱炭素関連技術の日本の知財競争力」は、アスタミューゼ(株)「令和2年度エネルギーに関する年次報告書に係る脱炭素関連技術の日本の競争力に関する分析作業等」等の分析結果より経済産業省が作成したものとのことで、グリーン成長戦略で取り上げられた14分野について知財競争力を主要国と比較していました。 知財競争力としては、他社からの注目度(他社閲覧回数、情報提供回数など)や他社への脅威度(他社拒絶査定引用回数、無効審判請求回数など)等を評価し、それを各特許の残存年数等と掛け合わせ、国・地域ごとに集計をした指標(トータルパテントアセット)を用いていて、過去10年(2010年から2019年)に、日本、米国、中国、韓国、台湾、英国、ドイツ、フランスの8か国に出願された特許を分析の対象としているということでした。 現在日本の知財競争力の数値が他国を圧倒している「人工光合成」の分野(太陽光エネルギーを使って水から水素を作り出したり、CO2を化学品に変換したりする分野)では、2010年以降に実施された「人工光合成」に関する研究テーマを、配布額が大きい順に上位20件をランキング化すると、20件のうち、米国が12件で最多(計9500万米ドル)、次いで英国と日本が3件ずつ(それぞれ計2300万米ドル、1700万米ドル)となっており、各国が公的な研究開発支出を増加させており、人工光合成分野における国際的な開発競争が激しくなっていることも指摘されており、特許情報だけでなく、その他の情報が加味され分析されていることがわかります。 オールジャパンでの今後の取り組みが期待されます。 「脱炭素」推進に力点 特許を競争力に―エネルギー白書 https://www.jiji.com/jc/article?k=2021060400303&g=eco 概要(エネルギー白書2021について) https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2021/pdf/ 第2章 2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と取組 https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2021/pdf/1_2.pdf ユニクロ等のセルフレジに用いられた技術を巡り、アスタリスクの特許の有効性が争われていた審決取消訴訟で、2021年5月20日に知的財産高等裁判所で特許は有効との判決(令和2年(行ケ)第10102号、第10106号、審決取消訴訟(特許6469758号無効審判事件(無効2019-800041))が出ていましたが、2021年6月2日にファーストリテイリング(ユニクロの親会社)が特許を有効とした知財高裁判決を不服として、最高裁に上告受理申立を行いました。
最高裁判所で判断されることになりました。 判決文も公開されました。判決に批判的なコメントもありますが、 「エ.そうすると,甲1発明の「読取り/書込みモジュール200」は,「防壁」が存在しない状態で単独に用いられること,すなわち,「読取り/書込みモジュール200」だけで電波の漏えい又は干渉を防止することは想定されていないものと認められるところ,外部への電波の漏えい又は干渉を防止する機能は,本件発明と対比されるべき「読取装置」には欠かせないものであるから,甲1発明の「読取り/書込みモジュール200」が単体で,本件発明と対比されるべき「読取装置」であると認めることはできない。 オ 以上によると,本件審決のように甲1発明2を認定して,これを本件発明と対比することはできない。」 という認定は妥当なように思えます。 いずれにせよ、最高裁の判断、その後の展開は注視したいと思います。 「特許有効」との知財高裁判決に対する「ファーストリテイリング」社からの上告についてのご報告 最終更新日:2021年06月03日 15時00分 https://www.asx.co.jp/news/%e3%80%8c%e7%89%b9%e8%a8%b1%e6%9c%89%e5%8a%b9%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%81%ae%e7%9f%a5%e8%b2%a1%e9%ab%98%e8%a3%81%e5%88%a4%e6%b1%ba%e3%81%ab%e5%af%be%e3%81%99%e3%82%8b%e3%80%8c%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%bc/ 《知財》ユニクロ側が上告、セルフレジ特許訴訟 https://www.nna.jp/news/show/2196048 令和3年5月20日判決言渡 令和2年(行ケ)第10102号 審決取消請求事件(第1事件) 令和2年(行ケ)第10106号 審決取消請求事件(第2事件) 令和3年(行ケ)第10034号 承継参加事件(第3事件) 口頭弁論終結日 令和3年2月26日 判 決 https://www.ip.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail?id=5560 全文 https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/343/090343_hanrei.pdf 要旨 発明の名称を「読取装置及び情報提供システム」とする発明について進歩性が認められないとして一部の請求項を無効とした審決が取り消された事例 https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/343/090343_point.pdf 今週の知財ニュースを振り返りながら解説する配信 https://www.youtube.com/watch?v=HDhNZ_UJMiw&t=1546s 2018年にフジクライノベーションハブ「BRIDGE」を開設したフジクラの重要なキーワードは、「オープンイノベーション」、世界に誇るフジクラの先進技術と、ベンチャー企業の持つさまざまなアイデアを組み合わせ、社会に新しい価値を創造しています。
日本最大級のオープンイノベーションプラットフォームを持つCrewwと連携し、公募形式によるベンチャー企業とのオープンイノベーションを進めており、シリコンバレーを中心に活動するPlug and Playとも連携して世界中のさまざまなベンチャー企業とのオープンイノベーションを目指しています。 フジクラの知財戦略は、単に特許出願数を増やすだけでなく、1つ1つの特許の質を上げ、知財によって事業の競争優位性を築くことを目的としており、事業戦略と知財戦略の統合を進めいて、事業戦略を策定する事業部と、知財管理を担当する知財センター、研究開発部門の3部門で構成された「IP部会」が設置され、IP部会では他社との差別化を可能にする技術の選定から、自社が抱える知財課題の分析、知財の出願・取得戦略の策定と実行をそれぞれの部門が連携して行っているということです。 「Clarivate Top 100 グローバル・イノベーター 2020」に選出されているのも納得できます。 未来へつなぐ、イノベーションを語ろう https://recruit.fujikura.co.jp/company/dialogue.html 2030年ビジョン https://www.fujikura.co.jp/esg/value_creation/2030vision.html 知的財産 https://www.fujikura.co.jp/esg/backnumber/2018/governance/intellectual.html Derwent Top 100グローバル・イノベーター 2020 https://clarivate.jp/top100/2020 三菱ガス化学(MGC)と石油資源開発(JAPEX)は5月28日、化学品の製造を行うMGCの新潟工場で発生する二酸化炭素(CO2)を原料とするメタノール製造と、同工場の余剰CO2を活用し、両社が共同操業する東新潟ガス田で石油などを増産する回収技術を検討、将来はCO2を原料にメタンを製造する技術や、CCUS(CO2の分離・回収、有効活用、貯留)も視野に入れたCO2を有効活用した事業の可能性を検討することに合意したと発表しました。
MGCでは、新潟工場に既設のパイロット設備を用いて、今年7月よりCO2と水素を原料としたメタノール製造の実証実験を開始予定で、あわせて、大気へ排出されるCO2や廃プラスチックなどをメタノール変換し、化学品や燃料・発電用途としてリサイクルする「環境循環型メタノール構想」を通して産業横断的な提携を進めています。 そして、CO2と水素からのメタノール製造技術については、2022年内にのライセンス供与を開始する計画とのことです。 新中期経営計画「Grow UP 2023」では、CO2循環技術が、CO2を利用したメタノール、ポリカーボネート等による脱炭素社会実現に向けた貢献と位置付けられています。 また、重要性を増す知的財産(特許・技術・知見・ノウハウ全般)についてDXを活用し戦略的に権利化、蓄積・標準化、グループ内への展開等を行うセンターとして、現在の研究推進部から組織を独立させ、センターの下に、1)知的財産に関する戦略策定、推進を行う「特許グループ」(新設)2)知的財産に係るデジタル活用および技術調査を担う「技術情報グループ」(新設)3)「分析グループ」(現、研究推進部から移管)を設置し、デジタル技術を駆使して知的財産を体系化・標準化し、戦略的IPランドスケープを推進するとしています。 脱炭素社会への動きを牽引する強化された体制の成果が楽しみです。 三菱ガス化学と石油資源開発、CO2有効活用事業を新潟エリアで共同検討 2021年06月02日掲載 https://www.kankyo-business.jp/news/028235.php 「環境循環型メタノール構想」による脱炭素社会への取組み 2021年3月30日 https://www.mgc.co.jp/corporate/news/2021/210330.html 中期経営計画「Grow UP 2023」 https://www.mgc.co.jp/ir/policy/medium-term_management_plan.html 「日本企業がデジタルシフトでGAFAに打ち勝つ方法」GAFA圧勝に終わったDX1.0。東芝が考えるDX2.0の勝機は、サイバー・フィジカル領域のスケールフリーネットワーク構築にあり、という動画を視聴しました。
よくわかりました。(約1時間) 株式会社東芝 執行役上席常務 最高デジタル責任者、島田太郎氏と、立教大学ビジネススクール教授 田中道昭氏がゲスト、デジタルホールディングス代表取締役会長 鉢嶺登氏がモデレーターでした。 「プラットフォーマーって何?」「パーコレーション現象」「日本の企業は「モノからコト」と言って、何かサービスをどうしても自分でお客様に提供しないといけないという、シンドロームに冒されている」「スケールフリーネットワーク」 東芝は、日本では東芝テックという会社がありまして、POSのマーケットシェアが60%、世界でも30%近いマーケットシェアを持っている世界1位の会社で、「スマートレシート」がサイバー・フィジカル領域のスケールフリーネットワークの世界初。 ifLinkというIoTのプラットフォーム。IoTは値段が高すぎるので、簡単にしなければいけない。IoTの“IF”と“THEN”を分けて、それぞれを用意して組み合わせることができるように。 スマートレシートとifLinkの2つの例について、重要なのは人が中心になってデータを結びつけているという点。 DX1.0がGAFAの圧勝、ただ、DX2.0は今までアクセスできなかったデータが生まれることにより、サイバー・フィジカルの領域でしかもスケールフリー性を持つことができれば、GAFAと対抗できるのではないか。 DXの次は「QX」が起こる。20年後、量子インターネットの時代へ 今当たり前と思っているプラットフォームが根本から入れ替わるようなことが起こり得る 製造業は「as a Service化」しないといけないとよく言われています。ということは、これは2次産業ではなく、2.5次というか、3次と2次が入り組んでいくのかなと思います。自分たちを製造業だと思ってる限り、GAFAには勝てないと思うのです。 ・・・・・・・ ・・・・・・・ 2021年5月27日 公開DX戦略 動画あり GAFAの覇権を崩す唯一の道は、ALL JAPANでのスケールフリーネットワークにあり。東芝CDO島田氏×GAFA研究第一人者田中教授が日本企業の生存戦略を考える https://digital-shift.jp/dx_strategy/210527 POSレジのガリバー、データ事業参入がもたらすインパクト [東芝テック]電子レシートサービスを無償化へ、購買データの収集に本気 岡部 一詩 日経FinTech 2021.02.08 https://xtech.nikkei.com/atcl/nft/column/012600001/020400012/ 第48回知財実務オンライン:「サルでもわかる模倣品対策 〜オンラインとオフラインの狭間〜」(ゲスト:アビソク綜合知的財産事務所 代表弁理士 越場 洋氏)をアーカイブ視聴しました。(約1時間41分)
中国での模倣品対策の基本がしっかりと説明されていました。 https://www.youtube.com/watch?v=IDtEWebgMTo 「ニセモノのふるさと」義烏と「中国輸入」 https://system.jpaa.or.jp/patents_files_old/201609/jpaapatent201609_070-079.pdf 模倣品の輸入規制のための提言 https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3375 中国では、新たに懲罰的損害賠償制度などが導入された改正著作権法が、6月から施行されます。中国では日本のテレビドラマ作品などが動画サイトに大量に無断流出していますが、改正法の施行で改善が期待されているようです。
これまでも、中国では模倣品対策としても著作権の活用が有効でしたが、今後一層活用が進みそうで、中国税関による取り締まり強化も期待できそうです。 中国、著作権法を改正 意識高まり、罰則強化 https://news.yahoo.co.jp/articles/1fed9f1c49073625fab77e2cd7f6f06feb77f808 海賊版根絶への道 ―― 中国著作権法第3次改正のポイント https://hon.jp/news/1.0/0/30899 IPで世界に打って出る中国 ―― 中国著作権法第3次改正のポイント https://hon.jp/news/1.0/0/30906 コロプラが4月21日にホームページや東証の適時開示システムで発表した資料には、任天堂がコロプラに賠償請求額を倍増した理由について「時間経過等によって請求金額を追加したというもの」と記されており、日経ビジネス記者が任天堂に問い合わせてみると、「損害額の審理に入るために金額を再計算したものとの回答が得られた」との記事がありました。侵害論が終了し損害論に入った可能性が高いようです。
任天堂の本訴訟の目的は、訴訟で損害賠償金を取ることではなく、自社のゲーム機を核とした「任天堂経済圏」を守ろうとする意図=任天堂経済圏の防衛に向けた深謀遠慮との分析は、その通りかもしれません。 任天堂、守りたいのは「経済圏」 対コロプラで賠償請求額を倍増 2021.5.26 https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/01069/ 最強の法務部? マジコン、マリカー…特許権侵害訴訟で勝ち続ける任天堂 (1/2ページ) SankeiBiz編集部 2021.5.21 https://www.sankeibiz.jp/business/news/210521/bsm2105210800001-n1.htm 任天堂、コロプラ訴訟で請求額を49億→96億円に引き上げ 「白猫プロジェクト」の特許権侵害巡り 2021年04月21日 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2104/21/news148.html |
著者萬秀憲 アーカイブ
May 2025
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