東京エレクトロンは、半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)製造装置の分野で世界トップシェアを有する装置メーカーで、「半導体製造装置業界 特許資産規模ランキング」でも東京エレクトロンは1位になっています。
「オープンイノベーション白書 第三版」によれば、1980年代以前は、半導体メーカーが半導体製造装置の製造を自前で行っていたが、東京エレクトロンは製造装置の外製化にビジネスの可能性を見出し、装置の製造から導入まで一気通貫でサービスを提供する事業形態を作ったパイオニアですが、業績の変動が非常に激しい半導体業界において、東京エレクトロンが持続的にイノベーション創出に成功し事業規模を拡大させ続けてきた背景には、「経営陣から社員まで一貫して挑戦を助長する企業文化」、「オープン・クローズ戦略を適切に実施することでの新規プレーヤーの追随を許さないレベルでの固有技術の蓄積」の2つの要因が考えられるとしています。 IoT・5G・AI技術の普及で市場が拡大し技術の高度化と多様化が進む中、オープンイノベーションに果敢に取り組んでいることもわかります。 知的財産活動では、知的財産担当者が、研究開発からマーケティングまでさまざまな角度から各案件を検討し、技術・製品戦略に沿った知財ポートフォリオを構築することで、競争力の向上に努めていて、グローバル出願率は9年連続で約70%、特許許可率も日本で83%、米国で86%と、高い割合を維持しており、事業に関わる研究開発や産学協同の取り組みをグローバルに展開する中で、世界中のパートナー企業や大学などの研究機関とのコラボレーションによる共同特許出願数は直近2年で20社・10団体、51件におよんでいるとのことです。 東エレク、次世代EUV向け装置をimec・ASMLの研究所に 2021年6月8日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC08CP10Y1A600C2000000/ 「オープンイノベーション白書 第三版」2020年5月29日 https://www.joic.jp/joic_members/open_innovation_hakusyo 東京エレクトロンのオープンイノベーションと地方創生 https://www.iajapan.org/iot/oic/event/2020/pdf/5th_chong.pdf 対談「オープンイノベーションの役割と期待」 https://www.tia-nano.jp/page/page000499.html 【半導体製造装置】特許資産規模ランキング トップ3は東京エレクトロン、AMAT、SCREENホールディングス2021年03月08日 https://www.patentresult.co.jp/news/2021/03/semicon.html 弊社はこのほど、独自に分類した「半導体製造装置」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「半導体製造装置業界 特許資産規模ランキング」をまとめました。2019年4月1日から2020年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計しました。 その結果、1位 東京エレクトロン、2位 APPLIED MATERIALS、3位 SCREENホールディングスとなりました。 トップに聞く 東京エレクトロン 河合 利樹社長 2021年5月20日(木) 09:45-10:03 https://markets.nikkei-cnbc.co.jp/guide/news/20210520_top/ 2022年3月期通期に連結純利益が3年ぶりに過去最高となる見通しの東京エレクトロン。高速通信規格「5G」や人工知能(AI)向けをはじめとする半導体需要が旺盛で、半導体製造装置の販売増に弾みがついています。演算を行うロジック半導体だけでなく、データを保存するメモリーも含め投資が加速しているといいます。工場火災などを受けた世界的な半導体不足から、半導体メーカーが新規装置への投資などを前倒ししている可能性はないのでしょうか。今期の研究開発費は前期比2割近く上積みし過去最高を計画するなど攻めの姿勢を強める同社の戦略や市場の将来展望について、河合利樹社長に深掘りします。
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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