ユニクロ等のセルフレジに用いられた技術を巡り、アスタリスクの特許の有効性が争われていた審決取消訴訟で、2021年5月20日に知的財産高等裁判所で特許は有効との判決(令和2年(行ケ)第10102号、第10106号、審決取消訴訟(特許6469758号無効審判事件(無効2019-800041))が出ていましたが、2021年6月2日にファーストリテイリング(ユニクロの親会社)が特許を有効とした知財高裁判決を不服として、最高裁に上告受理申立を行いました。
最高裁判所で判断されることになりました。 判決文も公開されました。判決に批判的なコメントもありますが、 「エ.そうすると,甲1発明の「読取り/書込みモジュール200」は,「防壁」が存在しない状態で単独に用いられること,すなわち,「読取り/書込みモジュール200」だけで電波の漏えい又は干渉を防止することは想定されていないものと認められるところ,外部への電波の漏えい又は干渉を防止する機能は,本件発明と対比されるべき「読取装置」には欠かせないものであるから,甲1発明の「読取り/書込みモジュール200」が単体で,本件発明と対比されるべき「読取装置」であると認めることはできない。 オ 以上によると,本件審決のように甲1発明2を認定して,これを本件発明と対比することはできない。」 という認定は妥当なように思えます。 いずれにせよ、最高裁の判断、その後の展開は注視したいと思います。 「特許有効」との知財高裁判決に対する「ファーストリテイリング」社からの上告についてのご報告 最終更新日:2021年06月03日 15時00分 https://www.asx.co.jp/news/%e3%80%8c%e7%89%b9%e8%a8%b1%e6%9c%89%e5%8a%b9%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%81%ae%e7%9f%a5%e8%b2%a1%e9%ab%98%e8%a3%81%e5%88%a4%e6%b1%ba%e3%81%ab%e5%af%be%e3%81%99%e3%82%8b%e3%80%8c%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%bc/ 《知財》ユニクロ側が上告、セルフレジ特許訴訟 https://www.nna.jp/news/show/2196048 令和3年5月20日判決言渡 令和2年(行ケ)第10102号 審決取消請求事件(第1事件) 令和2年(行ケ)第10106号 審決取消請求事件(第2事件) 令和3年(行ケ)第10034号 承継参加事件(第3事件) 口頭弁論終結日 令和3年2月26日 判 決 https://www.ip.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail?id=5560 全文 https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/343/090343_hanrei.pdf 要旨 発明の名称を「読取装置及び情報提供システム」とする発明について進歩性が認められないとして一部の請求項を無効とした審決が取り消された事例 https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/343/090343_point.pdf 今週の知財ニュースを振り返りながら解説する配信 https://www.youtube.com/watch?v=HDhNZ_UJMiw&t=1546s
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著者萬秀憲 アーカイブ
June 2023
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