9月8日に開かれた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第3回)」での事務局説明資料が公開されました。事務局説明、委員の方々からのプレゼンテーションを踏まえ、以下の点について議論されたようです。
知財投資・活用戦略に盛り込まれるべき内容・開示の在り方②(前回までの議論を踏まえた論点と検討の方向性の整理) 知財投資・活用戦略のガバナンス体制の在り方 企業からの事例紹介・投資家の視点 コーポレートガバナンスに関する報告書への対応 これまでにない投資家と企業知財部の議論から、コーポレートガバナンスの視点による知財投資・活用戦略、新たな方向が見つかると良いと思っています。 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai3/siryou3.pdf 事務局の報告 前回検討会でのご意見①~⑫ 経営と知財の関係(出典:特許庁「経営戦略に資する知財情報分析・活用に関する調査研究の概要」) 参考資料;ダイキン工業、Siemens、ユニ・チャーム、富士フイルム、ナブテスコ、セイコーエプソン、オムロン、武田薬品工業、オプティム 経済産業省 令和2年度 産業経済研究委託事業「日本企業のコーポレートガバナンスに関する実態調査報告書」 以下の点について議論。 (1)社内において知財投資・活用戦略の実行のためのガバナンスに関して 社内の幅広い知財の投資・活用戦略の実行に向けた社内体制をどのように構築すべきか? • 経営企画を中心に総務(IR、ESG等)、知財、研究開発、マーケティング部門等が有機的 に連携する体制をどのように構築すべきか? • 関係部門のミッションをどのように設定し、どのような作業を担わせるべきか? • 関係部門間でどのような情報を共有すべきか? • 関係部門間の円滑なコミュニケーションに向け、どのような工夫が必要か? など 取締役会が知財投資・活用戦略の実行を適切に監督できる体制・環境をどのように整備すべ きか? • 知財投資・活用戦略を議題としてどのようなタイミング(例えば、年度計画、統合報告作成 時など)で取り上げるのか?その際、どのような議題を設定すべきか?経営陣に対し、どのよう な知財関連情報を共有すべきか?その際、IPランドスケープの活用を検討すべきではない か? • 知財投資・活用戦略の実効的な監督に向け、取締役会の構成メンバーについてどのような配 慮が求められるか(スキルマトリックス)?社外取締役にどのような役割を期待すべきか? • 知財投資・活用戦略の実行に向け、経営陣にどのようなインセンティブを付与すべきか? • 取締役の知財に対する知見を深めるため、どのような機会を活用すべきか? など (2)日本企業の知財投資・活用が進んでこなかった背景について【前回に引き続き】 ・ なぜ、知財投資・活用に対する経営者の意識は変わらないのか?経営者が知財投資・活用に取り組みやすい環境をどのように整備していくべきか?投資家・金融機関側にはどのよう な姿勢が求められるか? ・ 知財を価値創造やキャッシュフローに結び付けるビジネスモデルを促すメカニズムをどのように構築していくべきか? (3)知財投資・活用戦略の開示の在り方について【前回に引き続き】 ・ 知財を価値創造やキャッシュフローにつなげていく「ビジネスモデル」をどのように開示すべきか? ・ 競争優位や差別化を支える知財の維持・強化していく「投資戦略」をどのように開示すべき か? ・ 知財の喪失リスクに対する「防御策」をどのように開示すべきか?
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本庶特別教授が小野薬品に特許使用料の分配金約262億円の支払いを求めた訴訟で、和解協議が、9月10日大阪地方裁判所で開かれ、裁判所が双方に具体的な和解案を示し、双方が真摯に検討することで持ち帰りとなったとのことです。
次回9月22日の期日に双方が和解案について賛否の意思表示を行うようですが、早期の解決が期待されます。 オプジーボ訴訟で双方に和解案提示、大阪地裁 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF104JU0Q1A910C2000000/ オプジーボ訴訟で和解勧告 https://www.sankei.com/article/20210910-RWP7ZM7TDBPRZHCOMR2PAEJTVE/ オプジーボ特許使用料訴訟、裁判所が和解案提示 次回22日に双方が賛否表明 https://nk.jiho.jp/article/164634 9月2日に行われた知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」での、株式会社SBI証券 金融調査部 波多野紅美氏の発表は、「知的財産に関わる指標を詳しく比較した結果、非財務情報は投資確度を高める判断材料になり得る」という内容でした。
知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」 https://www.youtube.com/watch?v=YV8hIwWc2XU&t=6328s 下記の分析は、非常に興味深いものでした。 売上高研究開発費比率(研究開発費/売上高)とROE 売上高研究開発費比率(研究開発費/売上高)とROIC 売上高研究開発費比率(研究開発費/売上高)と研究開発効率(YK値/研究開発費) 「研究開発効率」と「利益率(営業利益÷売上高)」の相関 「研究開発効率」が高いと翌5年後に利益率が上昇 研究開発効率:研究開発投資から得られた付加価値額の割合(YK値÷研究開発費)で、研究開発の効率を示す。研究開発から生まれた技術競争力や付加価値を反映する「YK値」を「研究開発費」で除する YK値:工藤一郎国際特許事務所が開発した特許の独占排他性を測定した指標。阻止行動に伴う費用の現在価値を集計している。関心の高い技術であればある程に、投じられる費用額は高まる傾向にあり、登録されている特許が競合他社から強い脅威として認識されている、或いは技術の重要性や競争力が高いという裏付けになる。毎月更新。 http://www.kudopatent.com/ 知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」で、
株式会社アールシーコア 社長室 知財企画リーダー 勝間康裕氏の「知財情報発信と知財活用によるブランド価値の向上」を視聴しました。 知財部門は社長室に所属していて、知財ミックス(特許・意匠・商標など)をステークホルダーとのコミュニケーションツールとしてうまく利用しています。モノづくりをしっかりやっていることに加え、サービスもしっかりやっているのも特徴で、ビジネスモデル特許も出願されていること、訴訟、無効審判なども活用してブランド価値向上を図っていることも参考になります。 知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」 https://www.youtube.com/watch?v=YV8hIwWc2XU&t=6255s Ⅰ.アールシーコアのこ紹介とBESS事業の概要 Ⅱ..BESSプランドの市場創造 Ill. BESSユーザーの暮らし発信 Ⅳ. 知財の創造・保護・活用と発信 アールシーコアは、従業員が連結で約300名、単体で約160名の企業で、各地区にはフランチャイズ制の地区販社が事業を行っている事業形態。 アールシーコアが目指すのは、BALANCISM in BUSINESS アールシーコアは、現代社会が陥りがちな文明偏重・合理性優先とは一線を画し、文化大事・感性重視の価値観を根本に持ち、それをビジネスにおいて実現することで、社会にバランスをもたらすことを目指しています。 BESSは、感性マーケティング アールシーコアは、<「住む」より「楽しむ」>をスローガンに掲げる住宅ブランド「BESS」を事業展開しています。 その人の感性を大事に、良し悪しでなく“好き嫌い”で、家と暮らしを選んでいただく事業です アールシーコア通信 https://www.rccore.co.jp/company/pdf/rccore_2021_0617.pdf 知財部門は社長室に所属していて、知財ミックス(特許・意匠・商標など)をステークホルダーとのコミュニケーションツールとしてうまく利用しています。 ビジネスモデル特許も出願されていること、訴訟、無効審判なども活用してブランド価値向上を図っています。 知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」で、ナブテスコ知的財産部長 井上 博之氏の「イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンスへの挑戦」を視聴しました。
菊地前知財部長の後を受けて、さらに発展させている状況がよくわかりました。 知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」 https://note.com/ippractice/n/nf8d48e7f5cf3 「イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンスへの挑戦」
1.会社紹介と長期ビジョン https://www.nabtesco.com/company/profile.html ナブテスコグループ長期ビジョン(2021年2月策定) 2030年ビジョン 未来の “欲しい” に挑戦し続けるイノベーションリーダー キャッチフレーズ Innovation In Action 2030年のありたい姿 ● 独創的なモーションコントロール技術とインテリジェンスで新しい価値を創造している ● 想いのままに「うごかす、とめる。」 で豊かな社会と地球環境に貢献している ● 人々の生活に安全と安心を提供し笑顔をもたらしている https://www.nabtesco.com/company/vision.html 「イノベーションリーダー」が目指すべきイノベーション 当社の定義 経済活動の中で生産手段や資源、労働力などをそれまでとは異なる仕方で顧客や社会を感動させる新結合をすること(必ずしも最先端技術という意味ではない) 一般的な定義(シュンペーター)「経済活動の中で生産手段や資源、 労働力などをそれまでとは異なる仕方で新結合すること」とは異なる ナブテスコのコア価値=コアコンピタンス+顧客への価値提供に必要なもの 2.ナブテスコの知的資産経営 一般的には、知的資産経営は、『企業に固有の「知的資産」を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげる経営』と定義 ナブテスコでは、『現在保有しているコア価値、将来保有すべきコア価値を認識し、』 『自事業部門のコア価値、他事業部門のコア価値やオープンイノベーション先のコア価値、IPランドスケープによる先読みを有効に組み合わせて活用していくこと』 『徹底的なノウハウ管理、事業上の弱みは知的財産権で援護、他社知的財産権による、自社強みの弱体化の阻止、トップシェアの技術力と品質力に基づくブランドカの維持・向上を通じて収益につなげる』 ナブテスコグランドデザイン 企業・ブランド価値の拡大 カンパニーグランドデザイン 事業競争力の拡大 カンパニーコア価値獲得・強化戦略 現在のコア価値→未来のコア価値 知財戦略がサポート ナブテスコの知的資産経営をリードする体制 取締役会 全社知財戦略審議 知的財産強化委員会 カンパニー知財戦略審議 3.競争の型と競争戦略及び当社知的財産戦略との関係 ~イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンス~ 競争の型 IO型、チェンバレン型、シュンペーター型 戦略のタイプ SCPに基づく戦略、RBVに基づく戦略、イノベーションに基づく戦略 競争の型と競争戦略に応じた知財戦略 例)建物用自動ドアビジネス イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンス 感情の活用 ポジティブ感情とネガティブ感情のバランス 発明者が技術者の5割→全員参加 9月2日京都大学の本庶佑特別教授が小野薬品工業に「オプジーボ」の特許使用料約262億円の支払いを求めた訴訟の口頭弁論が大阪地裁で開かれました。昨年8月に裁判が始まって以来、初めて公開の場で本庶氏と小野薬品の相良暁社長が尋問に立ったが、互いの主張は平行線をたどったとのことです。
小野薬品工業が得る特許ライセンス料などのうち、小野薬品が40%を提案したにもかかわらず実際は本庶氏へ1%しか支払われなかったことについて争われていて、契約書の内容云々ではなく、その前提を含めて争われているため、通常の契約交渉の範疇の話ではなくなっている事案と考えられます。 非常に不幸な争いであり、9月10日に和解期日が設定されていますので、和解で早期に解決してほしいものですが、本庶氏側は和解で、京大に1000億円の基金を作る従来の方針を打診したが不調に終わったと説明していますが、会社側の和解案はないか、固まっていないようです。 和解が決裂した場合は、10月12日に最終期日が予定され、その後、後日判決の言い渡しが行われる予定とのこと。 オプジーボ訴訟詳報 (1)ノーベル賞受賞者・本庶氏「私がいなければ米製薬会社との訴訟勝てなかった」 https://www.sankei.com/article/20210902-U554S5OLOJKU3PYB6ZNBFQN7Q4/ 本庶特別教授が小野薬品を提訴…契約書を交わさず - MBS https://www.mbs.jp/news/kansainews/20210902/GE00039967.shtml ノーベル賞・本庶氏の主張に小野薬品社長反論 オプジーボ特許訴訟 https://mainichi.jp/articles/20210902/k00/00m/040/270000c 本庶・相良両氏が全面対決、主張は平行線 オプジーボ特許使用料訴訟、配分割合の合意で争い https://nk.jiho.jp/article/164429 8月6日に行われた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第1回)」での「サステナブルな企業価値創造のための長期経営・ 長期投資に資する対話研究会(SX研究会)」に関する経済産業省のプレゼンテーション資料です。
企業と投資家の中で対話をさらに促進するために、サステナビリティ・トランスフォーメーション{SX)の考え方を価値協創ガイダンスに反映させるとのことです。知的財産についても、この流れのなかに組み込まれていきます。 ・企業と投資家の中で対話の内容について、特に認識のギャップが 存在したものが、以下の3点。1)多角化経営・事業ポートフォリオマネジメント 2)新規事業創出やイノベーションに対する「種植え」3)社会的価値と経済的価値の両立・アラインメントの確保 ・これまでの中期経営計画を中心とした時間軸においてリスク・成長機会を想定するだけでは、必ずしも長期の時間軸において企業価値を向上させることができなくなっている ・問題解決の方向性は、サステナビリティ・トランスフォーメーション{SX)である。 ・サステナビリティ・トランスフォーメーション{SX)=企業のサステナビリティ(稼ぐ力)と社会のサステナビリティ(社会課題、将来マーケット)の同期化 ・①「稼ぐ力」の持続化・強化、②社会のサステナビリティを経営に取り込む、③長期の時間軸の「対話」によるレジリエンスの強化 SX研究会における論点 企業のあるべき方向性、存在意義(パーパス)の特定・明確化 重要性(マテリアリティ)の考え方 長期の時間軸を前提にした長期ビジョン・長期経営計画等の経営戦略の構築の在り方 ・価値観、マテリアリティ、長期ビジョン・長期経営計画等の連続性・一貫性 ・長期ビジョン・長期経営計画と中期経営計画との連続性 ・財務と非財務との繋がり 長期ビジョン等を達成するための具体的な戦略、取組の考え方 ・時間軸を踏まえた事業ポートフォリオの在り方 ・無形資産投資の考え方 ・新規事業/イノベーションの種植えの考え方 長期の時間軸のガバナンス 資本市場・投資家の課題 価値協創ガイダンスそのものの課題 9月下旬までに、価値協創ガイダンスの改訂案を取りまとめる 9月2日に行われた知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」(「知財実務オンライン」と「知財ガバナンス研究会」のコラボ企画)をライブと一部アーカイブ動画で視聴しました。3時間に及ぶセミナーは、密度の濃いものでした。
https://www.youtube.com/watch?v=YV8hIwWc2XU&t=2942s まず政府の動向を内閣府知的財産戦略推進事務局 川上敏寛 参事官から「企業の競争力強化に向けた知財投資・活用促進について」と題して、政府の取り組みについて説明がありました。(知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会の第1回会合で内閣知的財産戦略推進事務局が説明した資料のエッセンスが説明されました。) 私の理解では、政府の問題意識は、日本のイノベーション活動は停滞しており、日本企業の「知財活用戦略」、「知財投資」、「知財を活かす経営」に関しては上手くいってないこと、いろいろな知財制度の改革にもかかわらず企業の経営層の意識の変革につながってこなかったことで、今回は、金融庁のコーポレートガバナンスコード改訂のタイミングに、知財の位置づけを行うことに成功したので、投資家の目線を使って企業の知財意識を変えていく施策にもう一度チャレンジするという取組みとのことです。 HRガバナンス・リーダーズ株式会社 菊地 修氏(元ナブテスコ知的財産部長)からは、20年前の改革と同じように見えるが、当時は政府や裁判所などの公的機関の改革が多かったのに対し、今回は、民間企業が経営投資家の視点を把握したうえで、企業の経営戦略の中に知財投資や経営の在り方を説明せざるを得なくなるので20年前の改革とは大きく異なる、という説明がされ、ナブテスコ知的財産部長 井上 博之氏からは、「イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンスへの挑戦」、アールシーコア 社長室 知財企画リーダー 勝間 康裕氏からは、「知財情報発信と知財活用によるブランド価値の向上」、SBI証券 金融調査部 波多野 紅美氏からは、「投資家の視点から見た、企業の知財ガバナンスへの期待」が話されました。 今回のセミナーを通じ、投資家と企業が知財について十分な対話がなかった状態だったのが、今後は大きく変わりそうな期待感が沸いてきました。また、税制面の優遇、補助金等による政策誘導にたよってきたこれまでの政策が、コーポレートガバナンスを使った政策誘導に大きく舵を切るタイミングに巡り合った知財関係者がどう行動すべきか、菊地氏らが主導する「知財ガバナンス研究会」への期待が膨らみました。 知財関係者からは、「単なる看板の掛け替えに過ぎない」とか、「今回もどうせ何もかわらないだろう」とか、「知財の世界に、経営者だけでなく、投資家という異質な視点が持ち込まれる」というような声もあるようです。 「知財ガバナンス研究会」の活動を広め深める中で、「関心が高まるのを機に、果敢に経営の中枢に一歩、二歩踏み込むか、それともボードや投資家からのプレッシャーに耐えうるだけの強靭さを身に付けるべく足元を固めに行くか・・・(注)」と迷っている多くの知財関係者の背中を押すことが必要かもしれません。 (注)企業法務戦士の雑感 ~Season2~ 何度看板を掛け替えれば、前に進むことができるのだろうか・・・。 https://k-houmu-sensi2005.hatenablog.com/entry/2021/06/21/230000 資料4 事務局説明資料(内閣知的財産戦略推進事務局) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai1/siryou4.pdf 問題意識は、
知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」 https://www.youtube.com/watch?v=YV8hIwWc2XU&t=88s 【プログラム(講演+パネルディスカッション・質問対応)】 ・15:00-15:05 イントロダクション(司会進行:知財実務オンライン) ・15:05-15:45 内閣府知的財産戦略推進事務局 参事官 川上 敏寛 「企業の競争力強化に向けた知財投資・活用促進について」 ・15:45-16:05 HRガバナンス・リーダーズ株式会社 菊地 修 「企業の知財ガバナンス™への取り組みと、知財ガバナンス™研究会の役割」 ・16:05-16:35 ナブテスコ知的財産部長 井上 博之 「イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンスへの挑戦」 ・16:35-17:05 株式会社アールシーコア 社長室 知財企画リーダー 勝間 康裕 「知財情報発信と知財活用によるブランド価値の向上」 ・17:05-17:35 株式会社SBI証券 金融調査部 波多野 紅美 「投資家の視点から見た、企業の知財ガバナンスへの期待」 ・17:35-17:40 クロージング ■ 運営 日本橋知的財産総合事務所 代表弁理士 加島 広基 特許業務法人IPX 代表弁理士CEO 押谷 昌宗 英国空軍に学ぶ情報戦略 企業、知財生かす「司令部」を https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH01AST0R00C21A9000000/ JINオープン・イノベーション対話シリーズ[第16回]-「オープン・イノベーション仲介会社を使いこなす」(小林製薬株式会社 中央研究所 研究推進部 社外連携グループ グループ長 羽山 友治氏)を視聴しました。
1982年から継続されている全社員からのアイデア提案制度で、2020年度の新製品アイデア提案件数が4万件、業務改善提案数が1.8万件という小林製薬。 小林製薬のビジネスモデルは、ニッチな市場を開拓し、大きなシェアを獲得する「小さな池の大きな魚」戦略と、それを実現させるための ‘‘あったらいいな"開発の2つの戦略で、まだ誰も見つけていないニーズを見つけ出し、そのニーズを満たす製品をいち早く開発することで、 規模は小さいながらもライバルの少ない環境で圧倒的なシェアを獲得し、競合との戦いを優位に進めるという戦略です。 この2つの戦略を実現させる源泉の一つが「新製品のアイデアを生み出す仕組み」となっており、2014年からは全社員アイデア大会が運用されています。 同様のことを実施しようとして失敗に終わった会社も少なくありません。提案へのフィードパックや社長へのブレゼンテーションなどがモチペーションアップにつながり継続して新製品開発の原勤力となっているのでしょう。 そこに、オープンイノベーションの仕組みが加わっているようです。オープンイノベーション仲介会社を活用し、イノベーション加速支援体制を強化している小林製薬の取り組みは、まだ全社の動きにはなっていないようですが、新しい風を吹き込んでいるようです。 小林製薬株式会社 中央研究所 研究推進部 社外連携グループグループ長 羽山 友治氏-JINオープン・イノベーション対話シリーズ[第16回]- https://ji-network.org/event/03/5067 話題提供:「オープン・イノベーション仲介会社を使いこなす」 小林製薬株式会社 中央研究所 研究推進部 社外連携グループ グループ長 羽山 友治氏 対話テーマ「イノベーション加速支援体制を強化する」 小林製薬株式会社 中央研究所 研究推進部 社外連携グループ グループ長 羽山 友治氏 JIN常務理事 松本 毅 JIN代表理事 西口 尚宏(ファシリテーター) 事業会社とオープンイノベーション支援事業者との連携 ~事業創出における課題と成功にむけた心がけとは~ https://ascii.jp/elem/000/004/050/4050442/ 小林製薬 統合報告書2020 https://www.kobayashi.co.jp/ir/report/annualreport/pdf/ar_2020_japanese.pdf 小林製薬NEWS LETTER 2021年8月号 https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2021/210818_01/pdf/01.pdf 8月26日に行われた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第2回)」でのアストナリング・アドバイザー合同会社 三瓶委員(アストナリング・アドバイザーLLC 代表)のプレゼンテーション資料です。 ARM社がビジネスモデルに関連付けた研究開発に関する定量・定性情報を積極的に開示し長期投資家から高い評価を得ていること(ARM Holdings 〜 驚異の持続的成長性と稼ぐ力)、ARM社が、「半導体パートナーに対して、プロセッサー・デザインの技術ライセンスを供与。当該パートナーは、初期費用としてライセンス料を支払うことで、アーム社のテクノロジーを利用し、アーム社のプロセッサー・デザインと自社の技術を組み合わせて、高性能かつ省電力のチップを開発できるようになる。また、アーム社は、アーム社のテクノロジーを使用したチップごとに、販売価格などに基づきロイヤルティー収入を得る。」という知財を価値創造ドライバーとしたビジネスモデルで成功している、ということです。 しかし、2016年以降、被買収により非公開会社化されたことで問題がおきているようです。 R&D投資の価値化分析では、ブリヂストン、コニカミノルタ、旭化成、ソニーグループの分析結果が掲載されています。 企業とのエンゲージメント(建設的な対話)事例では、R&Dが重要な戦略支出である場合や特許技術の競争力が重要な場合は、Product Value分析や特許力評価スコアなどを用い、対話しているようです。 企業に期待する情報開示についても具体的に言及されています。投資家再度からは、「わが社の競争優位性がどこにあるのかは開示できない。」という企業の情報開示姿勢への強烈な批判もあるようです。 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai2/siryou7.pdf 目次 1. 知財を価値創造ドライバーとしたビジネスモデル事例 〜英Arm社 2. 投資家による”情報の非対称性”の克服 3. 企業とのエンゲージメント(建設的な対話) 事例 4. 投資家に伝わる開示 5. 企業に期待する情報開示 SPEEDA【H2Hセミナー】 企業の持続的成長をもたらす知財ガバナンス 2021年9月16日(木)11:00〜12:15 https://jp.ub-speeda.com/seminar/20210916/ 本セミナーでは、知財ガバナンス研究会の全面的な支援を得て、幹事のHRガバナンス・リーダーズ フェロー 菊地 修 氏をお迎えし、シスメックス 知的財産本部 理事・本部長 井上 二三夫 氏と、ブリヂストン 知的財産部門長 荒木 充 氏と共に知財ガバナンスのあり方とその最前線を議論します。 知的財産部門は価値ある情報を司る戦略的な部門として、これを意味ある改革とするためにどのように思考し、アクションを取るべきなのでしょうか。政府でも成長戦略実行計画や知財推進計画2021で、知財投資・活用戦略を推進するためにガイドラインの策定を開始し、国家の変革を成す好機となってきたこの時期に行われる、企業価値を向上させる知財投資・活用戦略とは何か、どのように進めるべきか、産業・経済・業界を越えた対談にご期待ください。 8月26日に行われた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第2回)」での市村委員(コニカミノルタ株式会社 常務執行役 DX 改革、DX ブランドコミュニケーション、渉外担当)の発表資料「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会」では、コニカミノルタの取り組みについて詳細に述べられています。
目次 コニカミノルタとは 事業/技術、ビジネスモデルの進化 ⾧期ビジョン 目指す姿 コニカミノルタ流の価値創造プロセス 2025年のゴール 事業ポートフォリオ転換 保有無形資産の活用 画像IoT技術 イノベーションを生み出す仕掛け コニカミノルタのDX 「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会」 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai2/siryou6.pdf SPEEDA【H2Hセミナー】 企業の持続的成長をもたらす知財ガバナンス 2021年9月16日(木)11:00〜12:15 https://jp.ub-speeda.com/seminar/20210916/ 本セミナーでは、知財ガバナンス研究会の全面的な支援を得て、幹事のHRガバナンス・リーダーズ フェロー 菊地 修 氏をお迎えし、シスメックス 知的財産本部 理事・本部長 井上 二三夫 氏と、ブリヂストン 知的財産部門長 荒木 充 氏と共に知財ガバナンスのあり方とその最前線を議論します。 知的財産部門は価値ある情報を司る戦略的な部門として、これを意味ある改革とするためにどのように思考し、アクションを取るべきなのでしょうか。政府でも成長戦略実行計画や知財推進計画2021で、知財投資・活用戦略を推進するためにガイドラインの策定を開始し、国家の変革を成す好機となってきたこの時期に行われる、企業価値を向上させる知財投資・活用戦略とは何か、どのように進めるべきか、産業・経済・業界を越えた対談にご期待ください。 8月26日に行われた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第2回)」での荒木委員((株)ブリヂストン 知的財産部門長)の発表資料「ブリヂストンでの知財投資」では、知財投資・活用戦略で事業の競争力強化・持続的成長につなげるブリジストンの取り組みについて詳細に述べられています。
将来利益期待を示す定量指標として知財情報を活用したい できるかぎり定量値で示したいが見えないもの(ノウハウ・繋ぎ方・体質)や客観性も勘案して組立てたい “実効的な監督” で 想うところ 経営/取締役会が実効的に監督できる為に、経営とのコミュニケーションを実効的にしておく
ブリヂストンでの知財投資 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai2/siryou5.pdf SPEEDA【H2Hセミナー】 企業の持続的成長をもたらす知財ガバナンス 2021年9月16日(木)11:00〜12:15 https://jp.ub-speeda.com/seminar/20210916/ 本セミナーでは、知財ガバナンス研究会の全面的な支援を得て、幹事のHRガバナンス・リーダーズ フェロー 菊地 修 氏をお迎えし、シスメックス 知的財産本部 理事・本部長 井上 二三夫 氏と、ブリヂストン 知的財産部門長 荒木 充 氏と共に知財ガバナンスのあり方とその最前線を議論します。 知的財産部門は価値ある情報を司る戦略的な部門として、これを意味ある改革とするためにどのように思考し、アクションを取るべきなのでしょうか。政府でも成長戦略実行計画や知財推進計画2021で、知財投資・活用戦略を推進するためにガイドラインの策定を開始し、国家の変革を成す好機となってきたこの時期に行われる、企業価値を向上させる知財投資・活用戦略とは何か、どのように進めるべきか、産業・経済・業界を越えた対談にご期待ください。 8月26日に行われた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第2回)」でのHRガバナンス・リーダーズ株式会社 菊地委員の発表資料では、「知財投資・活用戦略の開示・発信の在り方や社内におけるガバナンスの在り方等について深堀をしたガイドライン」に対する「知財ガバナンス研究会」の期待と要望等について述べられています。
〇ガイドラインの対象とすべき「知財」「知財投資」の範囲 〇知財投資・活用戦略の開示範囲・内容の考え方 〇知財投資・活用戦略の実行に向けたガバナンスの在り方 〇知財投資・活用の指標の在り方 【添付資料】 知財ガバナンス研究会 「知財投資・活用の指標」の調査結果(代表例) 〇その他 本ガイドラインに対する要望や期待 ガイドラインに関しては、CGCの補充原則(3-1③、4-2②)等に対する具体的な行動指針として、政府及び東京証券取引所から、上場企業等に対して、適切な対応を講ずるように要請して頂く 経済産業省が、東京証券取引所と共同で、「知財投資銘柄」等を選定することも検討して頂く 本ガイドラインには、国際基準やグローバルで認められた枠組みを踏まえた内容を規定して頂く 「知財投資・活用戦略の開示・発信の在り方や社内におけるガバナンスの在り方等について深堀をしたガイドライン」に対する「知財ガバナンス研究会」の期待と要望等について https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai2/siryou4.pdf 「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第2回)」議事次第、配布資料 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai2/gijisidai.html 9月2日に、「知財実務オンライン」と「知財ガバナンス研究会」が、知財ガバナンス™セミナー 「企業を持続的に成長させる知財ガバナンス™戦略とは」を開催、今後、各企業が知財ガバナンスを実行していくために必須の知見や情報が紹介されます。 https://www.youtube.com/watch?v=YV8hIwWc2XU 【プログラム(講演+パネルディスカッション・質問対応)】 ・15:00-15:05 イントロダクション(司会進行:知財実務オンライン) ・15:05-15:35 HRガバナンス・リーダーズ株式会社 菊地 修 「企業の知財ガバナンス™への取り組みと、知財ガバナンス™研究会の役割」 ・15:35-16:05 内閣府知的財産戦略推進事務局 参事官 川上 敏寛 「企業の競争力強化に向けた知財投資・活用促進について」 ・16:05-16:35 ナブテスコ知的財産部長 井上 博之 「イノベーションリーダーへの変貌を促す知財ガバナンスへの挑戦」 ・16:35-17:05 株式会社アールシーコア 社長室 知財企画リーダー 勝間 康裕 「知財情報発信と知財活用によるブランド価値の向上」 ・17:05-17:35 株式会社SBI証券 金融調査部 波多野 紅美 「投資家の視点から見た、企業の知財ガバナンスへの期待」 ・17:35-17:40 クロージング ■ 運営 日本橋知的財産総合事務所 代表弁理士 加島 広基 特許業務法人IPX 代表弁理士CEO 押谷 昌宗 8月28日から8月31日までオンラインで開催された、2021年度 北海道大学サマーセミナー「最新の知的財産訴訟における実務的課題――特許法をめぐって――(オンライン開催)」の三日目(8月30日)の午後は、北海道大学大学院法学研究科 中山一郎教授の「AIと進歩性、発明者等」。
北海道大学大学院法学研究科 中山一郎教授 「AIと進歩性、発明者等」 発表内容 Ⅰ はじめに~なぜ「進歩性」と「発明者」を取り上げるのか Ⅱ AI関連発明の類型 Ⅲ AI関連発明と特許要件(特に進歩性を中心に) Ⅳ AI関連発明の発明者 Ⅴ まとめ 中山一郎「AIと進歩性―若干の問題提起―」パテント72巻12号(別冊パテント22号)(2019)179頁 https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3405 中山一郎「AI関連発明の発明者」別冊パテント26号所収予定 まとめ 進歩性について •特許・実用新案審査ハンドブック改訂(2019年1月)は,先進的な試みだが,発明者だけでなく,当業者もAIを利用する可能性を考慮すべき •ハンドブックは,無自覚的に当業者にAI利用を期待してよいと判断したものと理解可能であり,その影響は全技術分野に及ぶ→より自覚的な検討が必要 •AIによる発明の科学的な再現可能性は検証不要(あくまで規範的判断) 発明者について •抽象化する人間の関与をもって発明者と認定することができるかという問題は, AI道具型発明において既に生じている •AIが自律的に発明を創作したか否かは不明であり,その点よりAI関連発明においてどの程度の人間の関与があれば発明者といえるかのかの検討が先決 •仮に自然人発明者不在の発明があっても特許保護不要(∵市場の失敗なし) 中山一郎. 人間の精神活動,人為的取決めと発明, 特許研究 PATENT STUDIES No.70 2020/9 https://www.inpit.go.jp/content/100871114.pdf AI関連発明の出願状況調査 報告書 2021 年 8月 特許庁 審査第四部 審査調査室 https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/sesaku/ai/ai_shutsugan_chosa.html 調査結果の要点 1.全体的な出願動向 日本におけるAI関連発明※1の出願件数は依然として堅調な増加傾向にあります。 2.技術分野別出願動向 AI技術の適用先としては、画像処理分野への適用が多くなっています。また、AI技術の適用先が拡大していることがうかがえます。 3.各国の出願動向 米国及び中国におけるAI関連発明の出願件数が他国よりも突出しています。また、韓国におけるAI関連発明の出願件数も近年急激に増加している一方で、日本におけるAI関連発明の出願件数の伸びには、他国ほどの勢いはありません。 8月28日から8月31日までオンラインで開催された、2021年度 北海道大学サマーセミナー「最新の知的財産訴訟における実務的課題――特許法をめぐって――(オンライン開催)」の三日目(8月30日)の午前、「データ駆動型人工知能の知的財産保護」(株式会社国際電気通信基礎技術研究所経営統括部 酒井將行担当部長・弁理士)を視聴しました。
フィジカルとサイバーが融合したSociety 5.0の時代(モノ→コト→トキ、物の製造・販売→サービスの提供)に、データが重要になり、データ駆動型人工知能技術が重要になるが、知的財産保護が十分とは言えないという問題意識、現行法の中での保護の工夫、法改正による保護の必要性など、よくわかりました。 サマーセミナー2021 https://www.juris.hokudai.ac.jp/riilp/event/summer-seminer2021/ (1)「”データ駆動型”人工知能」について データ駆動型人工知能技術の背景 データ駆動型社会を支えるAI技術 - AI技術の現状の簡単な説明 (2)「学習済みモデル」が特許対象となることの意義 「学習済みモデル」をクレームできることの意義 学習済みモデルを特許で保護するということ(1) データ駆動型人工知能の明細書には、「化学・バイオの明細書」の観点が必要ということを踏まえて 学習済みモデルの保護は、「秘匿」か? 「特許」か? 学習済みモデルの特許による保護を前提として(2) データ駆動型人工知能に対する権利行使を考慮したクレームドラフト 「クラウド時代に向いた域外適用・複数主体問題」 (サーバーの設置位置に依存せず)侵害を追求するために 「実施行為」の範囲の解釈について (3)データそのものに対する保護の必要性 「(学習用)データ」の技術的な価値 「データ」に対する知的財産としての保護 参考文献 酒井將行 「研究開発型企業のための知的財産保護―技術シーズの事業化のために」パテントVol.74,No.6,60(2021) https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3803 「プラットフォーム型およびデータ駆動型ビジネスモデルに対する知的財産保護」パテントVol. 73,No.8(別冊No.23)1(2020) https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3551 8月28日から8月31日までオンラインで開催された、2021年度 北海道大学サマーセミナー「最新の知的財産訴訟における実務的課題――特許法をめぐって――(オンライン開催)」の二日目(8月29日)の午後、西村あさひ法律事務所 紋谷崇俊弁護士・弁理士の「Connected Industriesと特許権行使-複数主体による侵害・差止制限など」を視聴しました。難しい問題です。
サマーセミナー2021 https://www.juris.hokudai.ac.jp/riilp/event/summer-seminer2021/ Ⅰ.複数主体による特許権侵害(分割侵害・共同侵害) はじめに 分割侵害・共同侵害と今日的背景 1.問題の所在 ◦(1)日:いわゆる間接侵害(特101条)と、それ以外の関与者の責任 ◦(2)米:Single Entity Rule等 2.対処方法―規範的解釈論等 ◦(1)日:道具理論、共同直接侵害、実施主体論cf均等侵害・間接侵害 ◦(2)米:Akamai事件―指示管理(代理・契約・2要件)、共同事業 3.国際的な問題 ◦日:属地主義による制約と対応 ◦米・独:域外適用 4.残された課題 Ⅱ.差止制限 はじめに ◦今日的背景 ◦類型ー①特許無効、②不実施主体、③標準必須特許、④複合製品 1.米国 ◦衡平法等による制限ーeBay判決 ◦標準必須特許の行使 ◦特許無効 2.欧州 ◦差止一般 ◦標準必須特許の行使 ◦ドイツの特許法改正動向 3.我が国における検討 参考文献 紋谷崇俊 「特許権の国際的なEnforcementに関する近時の諸問題」国際経済法学会年報(2016年) 「米国における複数関与者による特許権侵害の拡大傾向」AIPPI63巻7号607頁(2018) 「欧米における知的財産権保護の動向と競争政策」紋谷古稀93頁(2006)、 「特許権のレバレッジー近時の特許権行使を巡る問題についての比較法的考察」飯村退官231頁(2015) |
著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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