9月8日に開かれた「知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(第3回)」での事務局説明資料が公開されました。事務局説明、委員の方々からのプレゼンテーションを踏まえ、以下の点について議論されたようです。
知財投資・活用戦略に盛り込まれるべき内容・開示の在り方②(前回までの議論を踏まえた論点と検討の方向性の整理) 知財投資・活用戦略のガバナンス体制の在り方 企業からの事例紹介・投資家の視点 コーポレートガバナンスに関する報告書への対応 これまでにない投資家と企業知財部の議論から、コーポレートガバナンスの視点による知財投資・活用戦略、新たな方向が見つかると良いと思っています。 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai3/siryou3.pdf 事務局の報告 前回検討会でのご意見①~⑫ 経営と知財の関係(出典:特許庁「経営戦略に資する知財情報分析・活用に関する調査研究の概要」) 参考資料;ダイキン工業、Siemens、ユニ・チャーム、富士フイルム、ナブテスコ、セイコーエプソン、オムロン、武田薬品工業、オプティム 経済産業省 令和2年度 産業経済研究委託事業「日本企業のコーポレートガバナンスに関する実態調査報告書」 以下の点について議論。 (1)社内において知財投資・活用戦略の実行のためのガバナンスに関して 社内の幅広い知財の投資・活用戦略の実行に向けた社内体制をどのように構築すべきか? • 経営企画を中心に総務(IR、ESG等)、知財、研究開発、マーケティング部門等が有機的 に連携する体制をどのように構築すべきか? • 関係部門のミッションをどのように設定し、どのような作業を担わせるべきか? • 関係部門間でどのような情報を共有すべきか? • 関係部門間の円滑なコミュニケーションに向け、どのような工夫が必要か? など 取締役会が知財投資・活用戦略の実行を適切に監督できる体制・環境をどのように整備すべ きか? • 知財投資・活用戦略を議題としてどのようなタイミング(例えば、年度計画、統合報告作成 時など)で取り上げるのか?その際、どのような議題を設定すべきか?経営陣に対し、どのよう な知財関連情報を共有すべきか?その際、IPランドスケープの活用を検討すべきではない か? • 知財投資・活用戦略の実効的な監督に向け、取締役会の構成メンバーについてどのような配 慮が求められるか(スキルマトリックス)?社外取締役にどのような役割を期待すべきか? • 知財投資・活用戦略の実行に向け、経営陣にどのようなインセンティブを付与すべきか? • 取締役の知財に対する知見を深めるため、どのような機会を活用すべきか? など (2)日本企業の知財投資・活用が進んでこなかった背景について【前回に引き続き】 ・ なぜ、知財投資・活用に対する経営者の意識は変わらないのか?経営者が知財投資・活用に取り組みやすい環境をどのように整備していくべきか?投資家・金融機関側にはどのよう な姿勢が求められるか? ・ 知財を価値創造やキャッシュフローに結び付けるビジネスモデルを促すメカニズムをどのように構築していくべきか? (3)知財投資・活用戦略の開示の在り方について【前回に引き続き】 ・ 知財を価値創造やキャッシュフローにつなげていく「ビジネスモデル」をどのように開示すべきか? ・ 競争優位や差別化を支える知財の維持・強化していく「投資戦略」をどのように開示すべき か? ・ 知財の喪失リスクに対する「防御策」をどのように開示すべきか?
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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