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​よろず知財コンサルティングのブログ

知財は価値を生む「ウナギ屋秘伝のタレ」 ブリヂストン

12/10/2022

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経済産業省 METI Journal ONLINE9月号で、知財で挑むESG経営という政策特集が組まれ、vol.4とvol.5 で、「知財を活躍させる企業統治」とは。プロが明かす重要ポイント」が取り上げられています。『知財は価値を生む「ウナギ屋秘伝のタレ」』は、荒木充氏(ブリヂストン 知的財産部門 部門長)の言葉です。
「知財のことを特許だと思っている人は多いです。重要な部分ではありますが、それだけではないという認識をまずもっていただきたいです。ブリヂストンは1988年に発泡ゴムを使ったスタッドレスタイヤを製品化しました。関連する特許権(※)はとっくに切れていますが、他社にマネされません。性能を安定させ、商売になるコストで生産するためには、特許の周りにあるノウハウやナレッジが欠かせないのです。知財は、注ぎ足しながら使っていくウナギ屋の秘伝のタレのようなものと言えます。
価値を生んでいるのは、知財なのです。しかし、明確には見えないので、管理が難しい。うまく使える企業と、そうでない企業とでは、大きな差が出ることになります。」
その通りですね。
 
政策特集 知財で挑むESG経営
vol.1 環境技術こそ「企業戦略のゲームチェンジャー」だ!
vol.2 「知財フル活用」で社会課題を解決、笑顔と創造の輪を広げよう!
vol.3 投資家も注目する知財戦略。カギを握る「企業の情報開示」
vol.4 「知財を活躍させる企業統治」とは。プロが明かす重要ポイント【前編】
vol.5 「知財を活躍させる企業統治」とは。プロが明かす重要ポイント【後編】
 
知財で挑むESG経営 - 経済産業省 METI Journal ONLINE
https://journal.meti.go.jp/policy/202209/
  
ブリヂストン、『Bridgestone 3.0 Journey Report(統合報告2022)』を発行
https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2022062901.html
 
Bridgestone 3.0 Journey Report(統合報告2022) 知的財産戦略
https://www.bridgestone.co.jp/ir/library/integrated_report/pdf/ir2022_65-66.pdf
 
 
ブリヂストンにおけるIPランドスケープの活用 8/11/2021
https://yorozuipsc.com/blog/ip9669315
 
ブリヂストンでの知財投資 3/9/2021
https://yorozuipsc.com/blog/9385185
 
ブリヂストンでの知財投資 Aug. 26 2021
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/tousi_kentokai/dai2/siryou5.pdf
 
ブリヂストンのIPランドスケープ 22/6/2021
https://yorozuipsc.com/blog/ip8178738

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コーポレートガバナンス・コード改訂で変わりつつある知財戦略

11/10/2022

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昨年6月、東京証券取引所が公表したコーポレートガバナンス・コード(CGC)の改訂版に、初めて知的財産に関わる項目が盛り込まれ、このCGC改訂に速やかに対応するための企業の「知的財産戦略のあるべき姿」「知財活用のやり方」「知財情報の開示の仕方」が変わりつつあります。各企業の統合報告書の内容も大きく変化しています。
企業だけでなく、弁理士などの役割、投資家の役割をも変えようというのがこのCGC改訂です。
一方、知財・無形資産の価値を時価総額から導き出すことの問題点も指摘されています。
各企業、知財に関わる専門家の創意工夫が求められているのが現状でしょう。
 
 
特許情報開示、企業と投資家結ぶ弁理士 10/9(日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/98373c1c45334ef0d9782f4f891fdbc3d5ca7904
 
知財活用の歴史を立体的な目線で振り返る 2022年10月7日
https://note.com/t_habu/n/n9a7e843e075f
 
コーポレートガバナンス・コード改訂で変わる知財戦略 ~戦略的な開示に向けた知的財産の考え方~2022.10.06
https://project.nikkeibp.co.jp/decom/atcl/080900021/091600002/
 
20 2 2 - 1 0- 8
時価総額だけが「価値」じゃない。
https://k-houmu-sensi2005.hatenablog.com/entry/2022/10/08/233000
 
東証、TOPIXの構成比率493社引き下げ 2割強対象
2022年10月7日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB078NL0X01C22A0000000/

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株式会社明治 特許、技術ノウハウ、商標の3つの観点からの知的財産マネジメント

10/10/2022

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2019年に特許戦略部を新設し、各部門で扱っていた特許技術を一元的に管理できるようにした、株式会社明治は、チョコレートやヨーグルトなどで国内シェア1位の食品メーカーで、商品開発で培った特許技術を生かした組織づくりを進めています。
「培ってきた特許技術で新しい価値を届けていきたい。」と社長が牽引しているようです。
​
「明治グループ統合報告書2022」では、非財務情報や無形資産への関心の高まりを受け、初めて人的資本や知的資本のページを設けています。
知的資本のページ(P46-P49)では、
(1)戦略的な特許取得、(2)技術ノウハウの管理、(3)meijiらしい商標の活用の3つの観点から知的財産戦略を展開していること、
知的財産マネジメントは、「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」の実現にも寄与していること(外部機関が提供する特許分析ツールLexisNexis® PatentSight®を用いて、明治グループが保有する特許を解析した結果、約半数がSDGsと関連していた。国内食品企業で、明治グループはSDGs、なかでもSDG 3に関連する特許の割合および件数が高いポジションにある。)、
(株)パテント・リザルトが提供するパテントスコア®を用いて比較した結果、右図に示す通り、主要カテゴリーで競合企業に対して、質・量とも価値の高い特許を保有し、総合力で優位を示していること、
技術ノウハウの管理では、主要な技術ノウハウが整理され、素材、評価、加工の領域で、長年にわたって技術基盤を蓄積、この基盤をもとに、世界トップレベルの優れた技術ノウハウを生み、meijiならではの価値創造につなげていること、
meijiらしい商標の活用では、商標を通じて商品の価値や魅力を伝えており、特許・技術ノノウハウ」と「商標」のシナジーにより、商品ライフ長期化を実現していること、
などが述べられています。
そして、食品・医薬品の各セグメントの特徴ある知的財産戦略について、事例を交えて解説しています。
 
 
「特許技術の可能性を追求」明治・松田克也社長<じっくりトーク>
2022年10月9日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/206992
 
統合報告書 2022 P46-49 知的財産マネジメント 
https://www.meiji.com/investor/library/integratedreports/2022/pdf/integrated-reports_2022_ja_05.pdf
 
特許を巡る争い<72>明治・チーズソース特許
https://patent.mfworks.info/2022/09/29/post-4028/
 
知財活用、先進企業に聞く 知財幹部、異業種から登用 明治HD
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61180250X20C22A5TCJ000/
 
知財開示、キリンや明治が先行 統治コード改訂が後押し
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH079X80X00C22A4000000/
 
お菓子のかたちと立体商標~商標の識別力は商品・役務との関係でみる~
https://www.meilin-law.jp/%E3%81%8A%E8%8F%93%E5%AD%90%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%A8%E7%AB%8B%E4%BD%93%E5%95%86%E6%A8%99/
 
株式会社明治のIPランドスケープ
https://yorozuipsc.com/blog/ip3030825

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DX時代における特許審査官とのコミュニケーション

9/10/2022

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特許庁は、10月7日付けで、リーフレット「DX時代における特許審査官とのコミュニケーション テレワーク中の審査官との電話連絡や、オンライン面接の手続等について」を公開しました。テレワーク中の審査官との電話連絡やオンライン面接の手続等について紹介しています。
特許庁ステータスレポート2022によれば、特許審査においては、2021年に実施された面接審査1,689件のうち、1,423件をオンラインで実施(昨年比40.2%増)。また、審判においては、「オンライン口頭審理」を2021年10月に開始し、10月以降に実施された口頭審理20件のうち、13件をオンラインで実施したということです。
 
テレワーク中の審査官との電話連絡:2021年4月1日より、テレワーク中の審査官に対して電話連絡ができる手段が整備され、テレワーク中の審査官から折り返しの電話が可能となっています。
オンライン面接:従来の「特許庁での面接」、「出張面接」に加えて、「オンライン面接」を導入 、未公開出願でもオンライン面接が可能。補正案や説明資料を画面共有すると、説明のポイントがわかりやすく、よりよいコミュニケーションが可能。書類だけでなく、動画を共有することも可能。
 
DX時代における特許審査官とのコミュニケーション
2022年10月作成
https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota-info/panhu.html
 
オンライン面接について
https://www.jpo.go.jp/system/patent/shinsa/mensetu/telesys_mensetu.html
 
特許庁ステータスレポート2022
https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220330004/20220330004.html

​~知らないと損をする!より広く・より有利な権利取得に役立つ~
特許面接審査の活用ノウハウ
https://www.tech-d.jp/seminar/show/6343
 

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ドワンゴ v. FC2事件控訴審 第三者意見募集制度

8/10/2022

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ドワンゴ v. FC2事件控訴審(令和4年(ネ)第10046号)で、ドワンゴ側の申し立てに基づき、今年4月施行の改正特許法で導入された「第三者意見募集制度」が採用されました。
動画サイトの「ニコニコ動画」を運営する株式会社ドワンゴが、再生中の動画にコメントを表示する特許を侵害されたとして、「FC2動画」の運営会社を訴えている裁判で、意見募集事項は、下記の通りです。
1 サーバと複数の端末装置とを構成要素とする「システム」の発明において、当該サーバが日本国外で作り出され、存在する場合、発明の実施行為である「生産」(特許法2条3項1号)に該当し得ると考えるべきか。
2 1で「生産」に該当し得るとの考え方に立つ場合、該当するというためには、どのような要件が必要か。
この「日本版アミカスブリーフ」と呼ばれるやり方がどう裁判に影響するのか注目したいと思います。
 
第三者意見募集制度
https://www.ip.courts.go.jp/tetuduki/daisansha/index.html
 
第三者意見募集制度(日本版アミカスブリーフ制度)の意義と活用の可能性
https://www.businesslawyers.jp/practices/1375
 
第三者意見募集を実施している事件について
https://www.ip.courts.go.jp/tetuduki/daisanshaiken/index.html
知的財産高等裁判所第1部に係属中の以下の事件について、広く一般から意見を記載した書面の提出を求めることとなりましたので、お知らせします。
募集要項https://www.ip.courts.go.jp/vc-files/ip/2022/boshuuyoukou_n_n.pdf
事案の概要https://www.ip.courts.go.jp/vc-files/ip/2022/boshuugaiyou_n.pdf
 
動画配信巡る特許権訴訟 「第三者意見募集」初採用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE303AX0Q2A930C2000000/
 
特許訴訟で初めて 当事者以外から争点の意見募集へ 知財高裁
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221001/k10013844351000.html
 
特許法の八衢
NTP事件CAFC判決、及びそれを引用する2つのCAFC判決の紹介 ― ドワンゴ v. FC2事件控訴審(令和4年(ネ)第10046号)第三者意見募集に関連して
2022-10-02
https://patent-law.hatenablog.com/entry/2022/10/02/151755

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グローバル・イノベーション・インデックス (GII) 2022年版:日本は昨年に引き続き13位

7/10/2022

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グローバル・イノベーション・インデックス (GII)は、日本を含む世界の132の経済圏(国 ・地域)のイノベーションパフォーマンスをランキング付けした報告書で、世界中の官民のデータソースから81の指標を収集して分析、透明性が高く再現可能な計算方法論を採ることからイノベーション指標として注目されています。
日本は昨年に続き第13位で、スイスが12年連続1位、米国が2位(昨年3位)、次いでスウェーデン(昨年2位)、英国、オランダ、韓国の順。アジアでは、1位韓国、2位シンガポール、3位中国、4位日本の順。
日本の強みは、特許出願(1)、PCT国際特許出願(1)、パテントファミリー数(1)、企業内の研究者フルタイム換算(3)、輸出品の多様性(1)、企業によるR&D総支出率(2)、民間部への国内貸し付け(3)など。(括弧内は世界順位)
日本の弱みは、「理工系大学院生数」(68)、「対GDP教育への支出率」(107)など教育、「研究開発費の海外資金調達率」(66)、「対GDPの海外直接投資流入額」(104)など日本の魅力。
 
知財の面では、知財権に基づく資金調達が注目されています。GII 2020の中でも、アジア各国における知財を裏付けとする融資プログラムの事例が紹介されていて、GII順位を上げている中国などが、公的な融資プログラムを提供しているようです。
日本でも、スタートアップ・大学の知財エコシステムの強化、企業による知財・無形資産への投資、などが好循環を生み出すことが期待されています。
 
韓国や香港、中国より下位の日本の技術革新力 一体何が原因か
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00736/00019/
 
Global Innovation Index 2022
What is the future of innovationdriven growth?
https://www.wipo.int/edocs/pubdocs/en/wipo-pub-2000-2022-section1-en-gii-2022-at-a-glance-global-innovation-index-2022-15th-edition.pdf
 
JAPAN P.6  Strengths and weaknesses for Japan
https://www.wipo.int/edocs/pubdocs/en/wipo_pub_2000_2022/jp.pdf
 
知的財産推進計画2022(概要) ~意欲ある個人・プレイヤーが社会の知財・無形資産をフル活用できる経済社会への変革~ 2022年6月
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/chizaikeikaku2022_gaiyou.pdf
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営業秘密 不正競争防止法

6/10/2022

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かっぱ寿司社長が逮捕され、営業秘密、不正競争防止法に対する関心が高まっています。
2003年の改正で刑事罰が導入され、2015年の改正では、営業秘密を漏らした場合、企業に科される罰金の上限をそれまでの3億円から5億円に引き上げられ、営業秘密を盗んだり使ったりすることに失敗するなど「未遂」であっても罰則対象となりましたが、営業秘密侵害の事件が続いています。
平成31年1月に改訂された営業秘密管理指針、令和4年 5月に改訂された「秘密情報の保護ハンドブック~企業価値向上に向けて~」に基づいた社内体制の整備と教育が重要です。 
 
「かっぱ寿司事件」は他人事じゃない!「不正競争防止法」とは
GGO編集部2022.10.5
https://gentosha-go.com/articles/-/45939
 
かっぱ寿司社長、辞任。新社長が会見「不正競争防止法に対する認識の不足があったのでは」
2022年10月3日
https://gourmet.watch.impress.co.jp/docs/news/1444507.html
 
かっぱ寿司社長逮捕「迂闊な引き抜き」への警告
前勤務先の営業秘密流出はどれほど危ない行為なのか
2022/10/01 10:59
https://toyokeizai.net/articles/-/623039
 
刑事罰導入から20年、それでも後を絶たない「営業秘密の侵害」
2022年9月30日 19時00分
https://digital.asahi.com/articles/ASQ9Z622CQ9ZULFA01W.html
 
「かっぱ寿司」社長を逮捕、問われた営業秘密とは?
2022年9月30日 2:00 (2022年9月30日 16:58更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE203E70Q2A520C2000000/
 
秘密情報の保護ハンドブック~企業価値向上に向けて~ 令和4年 5月
経済産業省 知的財産政策室
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/1706blueppt.pdf
 
秘密情報の保護ハンドブック(PDF形式:1,441KB)平成28年2月 (最終改訂:令和4年5月) 経済産業省
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/chiteki_zaisan/fusei_kyoso/pdf/20220517_3.pdf
 
営業秘密管理指針
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/guideline/h31ts.pdf

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発明ヒアリング

5/10/2022

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10月4日付けで、「発明ヒアリングでやっていること」という森田 裕弁理士の記事がアップされています。
「発明者が考える発明を記載した書面である発明提案書から、より特許保護に適した発明を抽出する」ために、ヒアリング前の検討、ヒアリングと進めるやり方がしっかり書かれていて、参考になります。
ヒアリング終了時のゴールが書かれていますが、発明者のレベル、発明の内容によっては、そんなにうまくいかない方が多い感じがします。
 
発明ヒアリングでやっていること 森田 裕弁理士     2022.10.04
https://chizai-jj-lab.com/2022/10/04/1004/
第1段階(S1):本件発明を記した書面から発明を把握、書面のみから生じる不明点や疑問点を抽出
第2段階(S2):その分野での最近の特許事例の把握と、必要に応じて権利化の型の更新
第3段階(S3):有用な権利の型の特定と当該型への発明の適合性の検討
第4段階(S4):有用な権利化の型の再設定と当該型への発明の適合性を確保するための追加の実験データ要否の検討
ヒアリング終了時には、(G1)出願時および優先権主張出願時のデータセットがどのようなものとするかの予定を共有し、(G2)目指せる権利範囲の大枠について共通理解を得て、(G3)保護したい範囲との整合性についても共有理解を得ていることが目標となる。
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特許無効と特許権の安定性

4/10/2022

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パテントVol. 75, No. 1, P69 (2022)に掲載されている「特許無効と特許権の安定性-ドイツの状況と対照しての我が国の状況-(川田篤 弁護士)」は、ドイツの状況と比較しての本の状況を、「引用例における記載及び示唆を重視した飯村判決の影響が行き過ぎたのか,近時,無効審判において引用例の記載を形式的かつ文言的にのみ理解する傾向を感じる。その結果,無効にされるべき特許さえも無効とはされていないかもしれない。」と指摘されています。
説得力があります。
 
特許無効と特許権の安定性
-ドイツの状況と対照しての我が国の状況-
会員・弁護士 川田 篤
https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/3936
要 約
 ドイツの侵害訴訟の裁判所は,係争特許の有効性を判断しない分離の原則を採用しているが,我が国は平成12 年のキルビー最高裁判決により分離の原則から決別し,ダブル・トラック制度に移行した。本稿は,このような我が国の制度の移行が特許権の権利の安定性に与えた影響をドイツの状況を対照としながら分析する。具体的には,平成 10 年,19 年及び 27 年の我が国の侵害訴訟の第一審判決の判断と,それに対応する無効審判の審決の判断とを対比し,検討した。併せて,進歩性の判断に影響を与えた平成 21 年のいわゆる飯村判決の影響も検討した。
「特許権の権利の安定性を図るために,無効理由の認定を厳格にするような判断方法を選択することがあり得るとしても,そのような選択は,公知技術も同然の発明についてまで,特許査定がされ,無効審判においても特許が維持されてしまいかねない。その結果,第三者の経済活動の自由を過度に不安定化するおそれがある。したがって,無効理由の認定を単に厳しくすればよいというものではないであろう。
 筆者の経験的な感覚にすぎないが,引用例における記載及び示唆を重視した飯村判決の影響が行き過ぎたのか,近時,無効審判において引用例の記載を形式的かつ文言的にのみ理解する傾向を感じる。その結果,無効にされるべき特許さえも無効とはされていないかもしれない。我が国の特許は,今や「本物の虎」であるにとどまらず,「猛虎」と化してはいないであろうか。行き過ぎがないよう,技術常識を含めた技術水準を踏まえた当業者としての引用例の柔軟な理解など,常に妥当な無効理由の判断方法が探求されるべきである。」
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特許「出願」価値の最大化戦略

3/10/2022

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パテント,Vol. 75,No. 8, P.91(2022)の『特許「出願」価値の最大化戦略-当初明細書の工夫+クレーム文言の工夫<12 選>-』(高石秀樹 弁護士)は、知財実務オンライン<特別編(第 6 回)>の内容を基に,行間を埋めて敷衍して文章化したものということです。
『発明の技術的範囲が広く,進歩性・記載要件違反等の無効理由に強く,減縮訂正,拡張・変更補正/分割の余地が広く新規事項追加となり難い,当初明細書の最重要ポイントは,「発明の課題」の設定,表現,記載位置である』と発明の課題の重要性を紐解き、
『特許権 “群” の総和を最大化するための,クレーム文言の工夫<12 選>』が分かりやすく説明されています。
 (1)①拒絶理由対応と,クレーム文言の補正~中間処理の工夫
 (2)②従属項の利活用~クレームディファレンシエーション
 (3)③機能的クレーム~全件,独立クレームとして検討に値する
 (4)④サブコンビネーションクレーム~使途相違の敗訴はない
 (5)⑤用途・使用態様の特定~用途相違の敗訴は殆どない
 (6)⑥除くクレーム~主引例の必須要素を除くことで,進歩性〇
 (7)⑦パラメータ発明~新たな「課題」とのセット
 (8)⑧効果のクレームアップ~構成容易を免れない場合の最終奥義
 (9)⑨「製造方法」「単純方法」の発明~物の発明に勝る有用性
 (10)⑩別出願の利活用
 (11)⑪程度を表わす文言
 (12)⑫間接侵害,複数主体侵害の想定(システムクレームの見直し)
また、分割出願戦略を推奨しながらも、分割出願戦略の注意点にも気を配っており、バランスのとれた表現になっています。
 
特許「出願」価値の最大化戦略-当初明細書の工夫+クレーム文言の工夫<12 選>-
高石秀樹 弁護士 
https://system.jpaa.or.jp/patent/viewPdf/4042
 
知財実務オンライン(特別編 第6回)知財実務オンライン:「「論点別・特許裁判例事典「第3版」」出版記念セミナー」(ゲスト:中村合同法律特許事務所 弁護士/弁理士 米国カリフォルニア州弁護士 高石 秀樹)
https://www.youtube.com/watch?v=eD_lfOQqbq4

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サーチャー弁理士が語る特許調査のイロハ

2/10/2022

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野崎篤志のイーパテントチャンネル-調査・分析系中心-(20220914)「サーチャー弁理士が語る特許調査のイロハ 角渕 由英 氏(株式会社技術トランスファーサービス 取締役、秋山国際特許商標事務所 弁理士・博士(理学))」のアーカイブ動画を視聴しました。(約2時間2分)
 
博士課程を終えた後に、サーチャーとしてのキャリアを経て現在は弁理士としてご活躍されている角渕弁理士が、調査会社(技術トランスファーサービス)の視点で特許調査のイロハを説明しています。
登録調査機関での調査がどのようにおこなわれているのか、審査官とのやりとりがどのようなものか、など計1000件程度調査を実施した実体験に基づいて話されています。
また、特許調査のイロハから、レベルアップ、調査能力の磨き方、書籍の紹介などなかなか聞けない話で、参考になります。
 
目次
サーチャーから弁理士のキャリア紹介
できるサーチャーはここが違う
サーチャーとしてレベルアップするには?
サーチ(調査)とアナリシス(分析)の違い
調査能力の磨き方
調査関連書籍の紹介
 
野崎篤志のイーパテントチャンネル-調査・分析系中心-(20220914)
サーチャー弁理士が語る特許調査のイロハ 角渕 由英 氏(株式会社技術トランスファーサービス 取締役、秋山国際特許商標事務所 弁理士・博士(理学))
https://www.youtube.com/watch?v=ih6ldrap6lc
 
サーチャーから弁理士へのキャリアプラン
https://chizai-jj-lab.com/2022/03/02/20220303/
 
 
(第111回)知財実務オンライン:「弁理士サーチャーが明かす実務における特許調査の活かし方」(ゲスト:秋山国際特許商標事務所 弁理士・博士(理学) / 技術トランスファーサービス 取締役 角渕 由英)
https://www.youtube.com/watch?v=hsFmKnYymdw&t=2142s
1.特許調査について
・弁理士と調査業務
2.先行技術調査
・調査に基づく強い明細書
3.無効資料調査
・無効論とクレーム解釈との関係
・ WEB情報が引用等される事例
4.侵害予防調査
・侵害予防調査の実際
 
 
特許調査における先行技術資料および無効資料の変化
https://yorozuipsc.com/blog/5652536
 
弁理士のための特許調査の知識
https://yorozuipsc.com/blog/5488022
 
 
 

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IPデータ集 INTELLECTUAL PROPERTY DATA BOOK No.13

1/10/2022

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株式会社 技術トランスファーサービスと秋山国際特許商標事務所によるIP Data Book No.13は、変化する社会の動きや企業の方針に合わせて常時変化する知財戦略を構築するための、前提となる「知る」ことに寄与することができるように企図して作成したもので、毎年発行され、今年が13号とのことです。
 
はじめに
目次
解説
日本と世界の知財トピックス
コラム
第1部 知財に関わるデータ集
第1章 日本の知財
第2章 世界の知財
第3章 経済指標
第4章 技術分野別の知財動向
第2部 知財に関するデータ分析
第1章 中台におけるEV 分野の出願状況分析
第2章 感染症対策に関する特許技術動向
付録
 
第 1 部の「第 1 章 日本の知財」では「特許出願」、「新実用新案出願」、「意匠出願」、「商標出願」、「国際出願」、「審査・審判の審査・審理期間」、「審判および異議申立て」、「知財訴訟状況(取消訴訟)「知財訴訟状況(民事事件)」、「知的財産活動状況」が、時系列で表記されています。
「第 2 章 世界の知財」では「特許庁別特許出願受理件数」、「特許庁別特許付与件数」、「五大特許庁における知財状況」、「特許審査ハイウェイの申請件数」、「技術革新力インデックス」、「知的財産権等使用料収支」が各々表又は/及び棒グラフで表記されています。
「第 3 章 経済指標」として、「国内総生産」、「1 人あたり国内総生産」、「GDP 年平均実質成長率」、「GDP デフレーター」、「消費者物価指数」、「企業物価指数」、「鉱工業生産指数」、「輸出入総額」「日本の技術貿易額」、「外貨準備高」、「実質実効為替レート」、「人口関連統計」、「ビジネス環境ランキング」、「知財に関する税優遇措置」が書かれています。
「第 4 章 技術分野別の知財動向」について、「主要産業における技術取引金額」、「主要産業における特許・意匠件数」、「主要産業における知財活動状況」、「情報通信業における技術取引金額」、について表記されています。
また第 2 部は、「知財に関するデータ分析」では、第 1 章は「中台における EV 分野の出願状況」、第 2 章は「感染症対策に関する特許技術動向」について解析されています。
いずれも非常に参考になる貴重なデータ、解析が記載されています。
 
下記から無料で入手可能です。
 
IPデータ集No.13を発行いたしました(2022.9.14)
https://www.tectra.jp/akiyama-patent/post-3125/
 

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    萬秀憲

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