2019年に特許戦略部を新設し、各部門で扱っていた特許技術を一元的に管理できるようにした、株式会社明治は、チョコレートやヨーグルトなどで国内シェア1位の食品メーカーで、商品開発で培った特許技術を生かした組織づくりを進めています。
「培ってきた特許技術で新しい価値を届けていきたい。」と社長が牽引しているようです。 「明治グループ統合報告書2022」では、非財務情報や無形資産への関心の高まりを受け、初めて人的資本や知的資本のページを設けています。 知的資本のページ(P46-P49)では、 (1)戦略的な特許取得、(2)技術ノウハウの管理、(3)meijiらしい商標の活用の3つの観点から知的財産戦略を展開していること、 知的財産マネジメントは、「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」の実現にも寄与していること(外部機関が提供する特許分析ツールLexisNexis® PatentSight®を用いて、明治グループが保有する特許を解析した結果、約半数がSDGsと関連していた。国内食品企業で、明治グループはSDGs、なかでもSDG 3に関連する特許の割合および件数が高いポジションにある。)、 (株)パテント・リザルトが提供するパテントスコア®を用いて比較した結果、右図に示す通り、主要カテゴリーで競合企業に対して、質・量とも価値の高い特許を保有し、総合力で優位を示していること、 技術ノウハウの管理では、主要な技術ノウハウが整理され、素材、評価、加工の領域で、長年にわたって技術基盤を蓄積、この基盤をもとに、世界トップレベルの優れた技術ノウハウを生み、meijiならではの価値創造につなげていること、 meijiらしい商標の活用では、商標を通じて商品の価値や魅力を伝えており、特許・技術ノノウハウ」と「商標」のシナジーにより、商品ライフ長期化を実現していること、 などが述べられています。 そして、食品・医薬品の各セグメントの特徴ある知的財産戦略について、事例を交えて解説しています。 「特許技術の可能性を追求」明治・松田克也社長<じっくりトーク> 2022年10月9日 https://www.tokyo-np.co.jp/article/206992 統合報告書 2022 P46-49 知的財産マネジメント https://www.meiji.com/investor/library/integratedreports/2022/pdf/integrated-reports_2022_ja_05.pdf 特許を巡る争い<72>明治・チーズソース特許 https://patent.mfworks.info/2022/09/29/post-4028/ 知財活用、先進企業に聞く 知財幹部、異業種から登用 明治HD https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61180250X20C22A5TCJ000/ 知財開示、キリンや明治が先行 統治コード改訂が後押し https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH079X80X00C22A4000000/ お菓子のかたちと立体商標~商標の識別力は商品・役務との関係でみる~ https://www.meilin-law.jp/%E3%81%8A%E8%8F%93%E5%AD%90%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%A8%E7%AB%8B%E4%BD%93%E5%95%86%E6%A8%99/ 株式会社明治のIPランドスケープ https://yorozuipsc.com/blog/ip3030825
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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