書籍「戦略コンサルが知らない 最強の知財経営」は、知財戦略の現場と経営戦略の現場の両者で実務に携わってきた知財コンサルタント 林 力一 氏と、知財と経営の関わりについて長年追いかけてきたジャーナリスト 渋谷 高弘 氏の共著です。
本書で紹介されている「最強の知財戦略」は「攻めのオープンな知財戦略」です。 従来の「守りのクローズな知財戦略」とは逆に、知財をオープンにすることで競争を促進させて事業効率化を図る手法で、他社との提携によって「攻めのオープンな知財戦略」と成長戦略とを融合させることを狙い、うまくいけば、極めて短期間にライバルから収益性と市場シェアを奪うことが可能となる戦略と言えます。ただ、この「攻めのオープンな知財戦略」が通用する分野ばかりではないことにも留意すべきでしょう。 また、本書で語られているように、経営戦略としての知財活用を考え実践することが重要だろうと思います。 戦略コンサルが知らない 最強の知財経営 価格 3,080円(税込) ISBN 9784296118267 発行日 2024年05月29日 著者名 林 力一 著、渋谷 高弘 著 発行元 日本経済新聞出版 ページ数 312ページ 判型 A5判 https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/24/04/15/01349/ 目次 【第1部 間違っている!あなたの会社の「知財戦略」】 第1章 特許で勝利した30年、知財敗北で転落した30年 -知財は、ビジネスに生かしてこそ意味がある -知財のルールを変えた欧米企業、日本の技術を奪ったアジア企業 -2024年現在、日本は知財戦略で世界に「負けている」 ほか 第2章 世界最先端の知財戦略から後れる日本 -知財戦略に欠かせないIPランドスケープ -日本企業が「攻めのオープンな知財戦略」を取り込めない理由 -知財戦略を経営に取り込む「ビジネス・アーキテクト」がいない ほか 【第2部 これが本命「攻めのオープンな知財戦略」】 第1章「攻めのオープンな知財戦略」とは何か -プラットフォーム戦略(二面市場戦略)と攻めのオープンな知財戦略 -克服すべきイノベーションのジレンマ -各経営戦略・ビジネスモデルとの関係 ほか 第2章「攻めのオープンな知財戦略」策定のアプローチ -前提ステップ 全社で取り組む大テーマの体系化・優先順位付け -本ステップ0 まずは各事業部門の戦略担当者のヒアリング -本ステップ1 IPランドスケープなどを駆使した外部・内部環境分析 -本ステップ2 戦略の設計 -本ステップ3 アクションプランへの落とし込み ほか 第3章「攻めのオープンな知財戦略」のケーススタディ -独バスラー社 -ダイキン工業 -米インテル 第4章「攻めのオープンな知財戦略」に必要な組織、人材、育成方法 -重要なビジネス・アーキテクト -組織改革の方向性と具体的なアプローチ 【第3部 「新冷戦」は、日本復活に向けた大チャンス】 第1章 日本が知財で勝利するには? -新冷戦は「日本の逆襲・復活」への大チャンス -IPランドスケープを実践した日本企業の劇的な変化とは ほか 第2章 知財ガバナンス、そして知財安全保障 -裾野は広がったが経営陣の関心は今ひとつ -コードに「知財ガバナンス」を盛り込む -「企業と投資家にはズレがある」 ほか Aggressive Open Intellectual Property Strategy The book "The Ultimate IP Management Unknown to Strategy Consultants" is co-authored by IP consultant Rikiichi Hayashi, who has worked in both IP strategy and management strategy, and journalist Takahiro Shibuya, who has long covered the relationship between IP and management. This book introduces "The Ultimate IP Strategy," which is an "aggressive open IP strategy." Unlike the traditional "defensive closed IP strategy," this method aims to promote competition and improve business efficiency by making IP open. It aims to integrate the "aggressive open IP strategy" with growth strategies through partnerships with other companies, potentially allowing one to swiftly capture profitability and market share from rivals in a very short period. However, it should be noted that this "aggressive open IP strategy" is not applicable in all fields. Additionally, as the book discusses, it is important to think about and practice the use of IP as a management strategy. The Ultimate IP Management Unknown to Strategy Consultants
Table of Contents Part 1: Wrong! Your Company's "IP Strategy"
0 Comments
Leave a Reply. |
著者萬秀憲 アーカイブ
October 2024
カテゴリー |