中国の国家知的財産権局が開催した7月14日の定例記者発表会で、今年6月末現在の中国(香港・澳門<マカオ>・台湾地区を除く)の有効発明特許件数は245万4000件となっており、知的財産権の質の高い発展の成果が顕著で、コア技術の特許の基礎の強化が続いていること、また、国家外貨管理局のデータによると、中国の1−5月の知的財産権使用料輸出額は前年同期比24.3%増の48億4000万ドルだったことなどが明らかにされたとのことです。(人民網日本語版 2021年07月16日)
今年54月に発表された中国国家知識産権局の年度報告(2020年)によれば、 2019年に減少に転じた出願件数は、再び増加に転じ、2020年は149.7万件(前年比6.9%増)、 2019年に世界一となったPCT出願(受理ベース)は、2020年も件数を伸ばし、過去最高の7.2万件に到達、 発明専利の審査件数は112万件、平均審査期間は20カ月、専利全体の登録率は47.3%(2019年より3%増)。 中国では、過去の大量出願に対する反省から、品質向上へのシフトが顕著で、専利出願行為の更なる厳格な規範化に関する国家知識産権局の通知(2021年1月27日公表)が出され、2021年6月末までに、地方は専利出願段階での資金補助を全面的に取り消し、2025年までに、地方は授権後の資金補助(PCT及びその他のルートにより国外で授権された専利を含む)を段階的に縮小し、全面的に取り消すようです。 李克強総理も2021年4月には、出願件数・登録件数を評価指標とする出願奨励政策を廃止して、独創的な成果を促進し、非正常出願、冒認出願を取締るという発言をしているようです。 中国の特許・実用新案が落ち着き、結果として優れた発明だけが出願されるようになる日が近いと感じます。 中国の有効発明特許件数が245万4000件に http://j.people.com.cn/n3/2021/0716/c95952-9872965.html 中国国家知識産権局の年度報告(2020年)(抜粋) http://www.lindapatent.com/jp/info_news/1205.html 中国の知的財産概況 https://www.wipo.int/edocs/mdocs/mdocs/ja/wipo_webinar_wjo_2021_10/wipo_webinar_wjo_2021_10_www_539252.pdf
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著者萬秀憲 アーカイブ
October 2024
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