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2025知財&情報フェアで行われたブースセミナーが、2025/10/10(金)ウェビナーで提供されました。『生成AIにより進化した企業知財の最前線』(株式会社MIXI コンプライアンス本部 知財室 栗山 幸介 室長)で、ミクシィが全社を挙げてAI活用を推進する背景、特許分析ツール「サマリア」を用いた具体的な業務改革の事例などが語られていました。
以下は、生成AIによる要約版です。やはり実際の動画の視聴をお勧めします。 【ウェビナーレポート】ミクシィが実践する生成AI時代の知財戦略とは?明日から使えるAI活用の最前線 2025年、生成AIの進化はビジネスのあらゆる領域に変革をもたらしています。それは、専門知識が求められる「知的財産(知財)」の分野も例外ではありません。 先日、株式会社ミクシィで知財室の室長を務める栗山 幸介 氏が登壇したウェビナー「生成AIにより進化した企業知財の最前線」が開催されました。本ウェビナーは、2025年の知財情報フェアで好評を博したブースセミナーをWebで再開催したものです 。 この記事では、ミクシィが全社を挙げてAI活用を推進する背景から、特許分析ツール「サマリア」を用いた具体的な業務改革の事例まで、ウェビナーで語られた知財業務の"今"と"未来"をダイジェストでお届けします。 全社利用率99%!ミクシィを支えるAI推進体制 ミクシィにおける知財業務のAI活用は、知財室単独の取り組みではありません 2。その背景には、経営レベルでの強力な推進体制が存在します。 2023年から全社的な生成AI活用を推進し、2024年12月には「AI推進委員会」が発足。全従業員がChatGPT EnterpriseやGeminiといった最新のAIツールを自由に使える環境が整備されています。 その結果、全社でのAI利用率は99%に達し、月間で17,600時間もの業務時間削減を実現したというから驚きです。このような強力な土台があるからこそ、知財室でも「全ての特許業務にAIを活用する」という高い目標を掲げ、変革を加速させることができているのです。 AIは知財業務をどう変えたか?具体的な3つの活用事例 ウェビナーでは、特許情報に特化した生成AI分析プラットフォーム「サマリア」を活用した3つの具体的な事例が紹介されました。 1. 拒絶理由通知への対応(OA対応)を「1/3」に効率化 特許出願における拒絶理由通知への対応は、従来、多くの時間と労力を要する業務でした。ミクシィでは、このプロセスにAIを導入し、劇的な効率化を達成しています。
ゲーム業界に特徴的な「ガチャ特許」。これらは既存の特許分類だけでは捉えきれない技術トレンドを秘めています。 ミクシィでは、AIを用いて1,400件のガチャ関連特許のクレームを分析し、独自の技術分類を付与することに挑戦。その結果、これまで見えにくかった技術の注力分野や市場の成熟度を可視化することに成功しました。 この手法は、人手では膨大な時間がかかる詳細な分類体系を迅速に構築できるため、特定の技術分野を深く理解するための強力な武器となります。 3. 検索式不要!分類ベースの新しい「FTO調査」 他社の特許権を侵害していないかを確認するFTO調査は、専門知識と多大な労力が必要な業務です。 栗山氏は、従来のキーワード検索に頼る手法ではなく、AIによる「分類ベース」という新しいアプローチを紹介。 まず、AIを用いて調査対象分野の技術を独自に分類します。次に、調査したい自社製品やサービスがその分類のどこに該当するかをAIに分析させ、関連する特許群を効率的に抽出します。これにより、検索式の作成という専門スキルへの依存度を下げ、よりスピーディな調査が可能になるといいます。 明日からAI活用を始めるための3つのステップ ウェビナーの最後には、これからAI活用を始めたいと考えている担当者に向けて、栗山氏から実践的なアドバイスが送られました。
「特許業務とAIの親和性は極めて高い。AI活用はもはやオプションではなく、必須のものになってきている」と栗山氏は語ります。 AIの登場は、私たち知財担当者の価値が再定義される時代の到来を意味しています。AIに任せられる処理的な業務はAIに任せ、人間はより戦略的で創造的な業務へとシフトしていく。そうすることで、組織の規模に関わらず、知財の力でビジネスに大きく貢献できる可能性が広がっています。 今回のウェビナーは、AIと共に進化する知財業務の未来を具体的に描き出す、非常に示唆に富んだ内容でした。ミクシィの先進的な取り組みは、多くの企業の知財部門にとって、次の一歩を踏み出すための大きなヒントとなるでしょう。 生成AIにより進化した企業知財の最前線【栗山 幸介 先生】【サマリアウェビナー】 https://www.youtube.com/watch?v=L65EENTdQxw The Cutting Edge of Corporate Intellectual Property Evolved by Generative AI [Mr. Kousuke Kuriyama] The booth seminar held at the 2025 Intellectual Property & Information Fair was delivered as a webinar on Friday, October 10, 2025. In the session titled “The Cutting Edge of Corporate Intellectual Property Evolved by Generative AI,” Mr. Kousuke Kuriyama, Director of the Intellectual Property Department, Compliance Division, MIXI, Inc., discussed the company’s organization-wide promotion of AI utilization, as well as concrete examples of business process transformation using the patent analysis tool “Summaria.”
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著者萬秀憲 アーカイブ
September 2025
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