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用途発明の重要性

20/3/2023

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審査基準によると、用途発明とは、請求項中に「~用」といった、物の用途を用いてその物を特定しようとする記載(用途限定)がある場合において、
(ⅰ)ある物の未知の属性を発見し、
(ⅱ)この属性により、その物が新たな用途への使用に適することを見いだしたことに基づく発明です。
「用途限定が物を特定するための意味を有していない場合」や「用途限定が、その用途に特に適した構造等を意味すると解釈される場合」には用途発明にはならないとされています。
そして,「用途発明」と性質決定されると,その新たな用途をもって,たとえ物自体は公知だとしても,新規性が認められます。
基本的には、医薬用途、食品用途だけに認められていますが、用途限定という考え方では、構成に差があることを前提として、他の分野でも認められる例が増えてきており、その重要性は増しています。
 
用途発明の意義 ―用途特許の効力と新規性の判断―
https://jpaa-patent.info/patent/viewPdf/3403
目 次
1.はじめに
2.用途発明の意義
 2.1.「用途発明」とは?
 2.2.発明のカテゴリーについて
  (1)発明カテゴリーの意義
  (2)新カテゴリーはどのような場合に必要か
 2.3.用途発明の必要性
3.用途発明の特許権の効力
 3.1.検討の視点
 3.2.用途発明と単なる物の発明の区別
  (1)効力に用途限定がかかる場合はいかなるときか
  (2)裁判例の分析
 3.3.実施行為ごとの保護範囲
  (1)「使用」:用途の区別
  (2)「譲渡」:その用途のために,の認定
  (3)「生産」
4.用途発明の新規性
 4.1.新規性要件の意義
 4.2.用途発明の新規性の判断基準
  (1)基本的な考え方
  (2)「用途」の区別
  (3)「用途に適した構成」の区別
 4.3.用途発明の場合の引用発明の認定
5.おわりに
 
1.はじめに
 近年,用途発明はその重要性を増している。平成 28 年の審査基準改訂により,食品の用途発明が広く特許性が認められる方向性が打ち出され,また,医薬品分野では,新規の物質発明が困難になる中,医薬用途発明や用法・用量発明が相対的に増加していると言われる。さらに,サブコンビネーション発明も組み合わせる対象の特定により物を特定している場合には,用途発明の一種であると理解できる。物の構成そのものには還元できない「用途」によって物の発明を特定することは,技術分野を問わず広く行われている。
 本稿では,このような状況を踏まえて,「用途発明」という概念を用意し,「特殊な」発明として用途発明を保護する必要性について検討する。この点,請求項に係る発明のカテゴリーは,特許権の効力を画するために実施行為を定める法技術としての意義があることに照らせば,「用途発明」という特殊なカテゴリーを認める意義も,第一義的には,既存のカテゴリーによっては適切に保護できない技術に対し,必要十分な効力を認めることにあると考えられる。そして,このような観点から,用途発明についてどのような効力を認めるべきかをまず検討したい。
 また,用途発明は,基本的には,用途の新規性をもって物としての新規性が認められるとされてきたが,具体的にどのような場合に新規性が認められるかについては議論がある。本稿では,新規性要件の趣旨は出願前から公衆に利用可能となっていた技術的手段に独占権が及ぶことを防ぐことにあると理解できることを前提として,用途発明の効力を踏まえたうえで,新規性が認められる場合について検討することとする。すなわち,新たに独占権の対象となる行為が,すでに公知であった技術的手段と明確に区別が可能かという視点から,新規性の有無を検討する。
 以上の理論的検討を通じて,実務上関心の高い用途発明の効力・新規性判断の基準を具体的に提示することを試みる。
 
 
日本弁理士会中央知的財産研究所 第 16 回公開フォーラム
用途発明
―その権利成立と権利行使の場面での問題をめぐって―
■日 時:平成 31 年 2 月 4 日(月)13:00 ~ 17:00
■会 場:東海大学校友会館 阿蘇・朝日の間
■講 師:高林  龍 氏(早稲田大学法学部・大学院法学研究科 教授)
     田村 善之 氏(北海道大学大学院法学研究科 教授)※当時
     前田  健 氏(神戸大学大学院法学研究科 准教授)
     三村 量一 氏(元知的財産高等裁判所判事 弁護士)
     清水 義憲 氏(弁理士)
     加藤志麻子 氏(弁理士)
https://jpaa-patent.info/patent/viewPdf/3411
 
 
 
用途発明の新規性と効果―パブリック・ドメインの保護を重視する学説の検討を踏まえて
https://jpaa-patent.info/patent/viewPdf/3765
 
「技術常識によれば当業者は認識」として用途発明の新規性を否定 21/12/2022
https://yorozuipsc.com/blog/3507658
 
用途発明のクレーム解釈と差止請求の可否及び損害賠償の範囲範囲 10/4/2022
https://yorozuipsc.com/blog/7865379
 
用途発明のクレーム解釈と差止請求の可否 及び損害賠償の範囲
―方法の発明の間接侵害品の直接侵害化と 用途の特許性に由来する権利行使の制約―2022/3
https://www.inpit.go.jp/content/100874753.pdf
 
今更聞けないシリーズ(No. 127) 用途発明
http://www.jipa.or.jp/kikansi/chizaikanri/search/detail.php?chizai_id=9d7b10d392ea51e1c0e25fe4ab332fa4
 抄 録 用途発明は,その用途が新規性等の特許要件の認定において重要な意義を持つものであり,化学分野で頻繁に見られる発明です。本稿では,我が国における用途発明の取り扱いについて概説し,中でも用途発明が頻出する分野であり,従来から用途発明の典型とされてきた医薬用途発明と,近年認められるようになった食品用途発明を取り上げて説明します。
食品の用途発明に関する審査基準の改訂
http://www.tokugikon.jp/gikonshi/282/282tokusyu1-4.pdf
抄 録
 平成28年3月23日に、食品の用途発明に関して、改訂された特許・実用新案審査基準及び特許・実用新案審査ハンドブックが公表され、4月1日より運用が開始された。本稿では、従前の食品の用途発明に関する審査運用、審査基準の改訂に至る背景、審査基準専門委員会ワーキンググループ会合における審議内容、改訂審査基準の概要、改訂審査ハンドブックに追加された事例、業界に対する周知活動等について紹介するとともに、審査基準の改訂に携わった筆者の所感を述べる。
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