特許庁が「オープンイノベーションポータルサイト」で、研究開発型スタートアップと事業会社のオープンイノベーション促進のため「モデル契約書(新素材編)」「モデル契約書(AI編)」を公開していますが、今回、さらに進んで「対価交渉のケーススタディーβ版」が公開されました。想定読者を、事業会社(新規事業開発担当、知財・法務担当など)、研究開発型スタートアップ(複数分野に応用可能な革新的技術で事業を興すスタートアップ)、スタートアップ支援者(ベンチャーキャピタリストなど)としています。
https://www.jpo.go.jp/support/general/open-innovation-portal/document/index/negotiation-casestudy.pdf 樹脂の放熱性能を金属並みに向上させる革新的新素材αを開発した大学発スタートアップと新素材αを用いてテールランプカバーを製造・販売したいと考えている自動車部品メーカーが共同開発の結果、①ヘッドライトに加え②テールランプのカバーにも新素材αや研究成果を活用できることがわかり、②については非独占ライセンスとすることが合意され、具体的なライセンス料の設定についての交渉が開始した、という場面設定です。(①ヘッドライトについては、独占ライセンスの交渉が完了している) 登場人物は、スタートアップX社CEO、X社に投資しているVC(ベンチャーキャピタル)、部品メーカーY社の法務部長、部品メーカーY社の事業部長で、第1回交渉、第2回交渉、第2回交渉後のスタートアップX社CEOとX社に投資しているVC(ベンチャーキャピタル)との相談、最終回交渉、後日談などの場面が、それぞれのセリフの形で展開されています。 構成がシンプルで、わかりやすくなっています。 特許庁 オープンイノベーションポータルサイト https://www.jpo.go.jp/support/general/open-innovation-portal/index.html
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著者萬秀憲 アーカイブ
April 2023
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