特許法は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする(1条)ことであり、特許権の存続期間を出願日から100年などとした場合は、独占権による弊害が、保護が不十分であることの弊害よりもはるかに大きなものとなり、却って産業の発達を阻害することとなる、また、特許権の存続期間を出願日から1年などとすると発明の利用は図れるが、上述した保護が不十分であることによる弊害が増大する、このため、特許法は保護と利用の妥当な調和を図るべく特許権の保護期間を出願日から20年と定めています(67条)。
手術支援ロボット「ダビンチ」の主要な特許が切れましたので、国内外で開発競争が激化しており、これまで億円単位の導入費用がかかっていた手術支援ロボットの価格が大幅に下がることになりそうだという記事がでていました。特許法の趣旨に沿ったすばらしい展開かもしれません。 一方で、特許が参入障壁で市場をほぼ独占していたが主な特許がもうすぐ切れそうだ、どうにかしたい、と困っている人たちが多いのも現実です。そうしたときには、黙って何もせずに特許切れを見守るのではなく、数年前から特許切れをにらんだ入念な対策が必要なことは言うまでもありません。 国産手術ロボ、価格破壊加速 新興勢、「ダビンチ」特許切れで参入 https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20210410&ng=DGKKZO70883290Z00C21A4TJC000 【前編:日本特許検索編】特許が切れた手術支援ロボット「ダヴィンチ」関連の特許について調べて分析してみる https://note.com/anozaki/n/nbc366f9f26ff 世界シェアトップ「ダヴィンチ」の特許切れで開発競争が激化する手術支援ロボット市場 2020.09.04 https://dime.jp/genre/980737/ 「ダヴィンチ」特許切れで手術支援ロボット競争新局面2019.9.6 https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00117/00063/ ダ・ヴィンチの特許満了を契機に訪れる「手術支援ロボットの夜明け」 ロボティア編集部ロボティア編集部2018年9月6日 https://roboteer-tokyo.com/archives/13393 2018/08/20 手術ロボットの王者「ダ・ヴィンチ」の特許切れ迫る、日本勢が続々名乗り https://www.sbbit.jp/article/cont1/35320
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著者萬秀憲 アーカイブ
September 2023
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