「マッキンゼー 新規事業成功の原則 Leap for growth」(発行日:2022年07月08日)では、死の谷をなかなか越えられない日本企業の新規事業の成功を阻む課題として、5つを挙げています。
課題1 十分な資金投入をしない(新規事業に関してはまずは(そしてずっと)小さく投資をして様子を見よう、という傾向が多くの企業で見られる) 課題2 優秀な人材を率先して送り込まない(優秀な人は成功している事業にしか配属されない、という現象) 課題3 既存事業と同じ事業管理をしてしまう(既存事業に対する投資回収と同様の基準、例えば「3年目には黒字化」「既存事業への設備投資と同様の投資回収」などと言われてしまう) 課題4 既存部門が助けてくれない(新たな負担が加わることを避ける傾向) 課題5 自前にこだわりスケールが出ない(本来大企業が持っている様々な資産や強みを十分に活かせず、「離れ小島」になってしまう) 「5つの課題」をどのように乗り越えていくべきかを提案、そのうえで、「創造(Ideating)」「構想(Planning)」「構築(Building)」「拡大(Scaling)」の4つのフェーズに分け、新規事業の立ち上げ方について解説しています。 「通常、新規事業が成功し、一定のスケールを獲得する確率は2割を切っているのですが、成功の要諦に沿った事業構築を行うことで、その割合を7割近くにまで上げることが可能」としており、「一つ一つの新規事業のアイデアをどのように作り、大きくしていくのか、という新規事業のリーダーたちに向けた実践的なノウハウを含む視点だけにとどまらず、個々の新規事業を一歩引いて全体を見た時に、どのように経営として関わっていくべきか、という経営的な視点も盛り込ん」でいます。 特に目新しい点はないような気もしますが、新規事業の現状を鳥瞰的に見直すときに役に立ちそうです。 マッキンゼー 新規事業成功の原則 Leap for growth https://www.amazon.co.jp/dp/429611302X/ はじめに https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032900009/070800092/
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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