ESGと企業価値をつなぐ方法論「柳モデル」を製薬大手のエーザイでCFOとして確立した柳良平氏によれば、「日本企業に対する投資家の企業価値評価が低い。主因は説明不足にある。」とのこと。なるほどと思います。
ESG活動のマテリアリティとパーパス経営 https://diamond.jp/articles/-/309699 日本企業に対する投資家の企業価値評価が低い。主因は説明不足にある。外国企業との差を端的に示すのがPBR(株価純資産倍率)。会計上の簿価に対してどれだけ付加価値を創出しているか、市場が判断する指標だ。人材など非財務資本の活用と同時に、それをきちんと伝えて市場に評価されることが求められる。今、注目のESGはその象徴といえる。ESGと企業価値をつなぐ方法論「柳モデル」を製薬大手のエーザイでCFOとして確立した柳良平氏が、その理論と実践法を全10回の連載で提示していく。連載の最終回は、「ESG活動のマテリアリティとパーパス経営」の関係について解説する。 知的資本のPBRへの遅延浸透効果:「アスタミューゼスコア」と「柳モデル」の応用 https://www.camri.or.jp/files/libs/1748/202203021223397835.pdf 日本企業の知的資本と企業価値には以下のような傾向が示唆された。 ・TOPIX100企業およびTOPIX500企業では「研究開発費」投入が、6−10年程度遅延して、事後的・長期的に企業価値(PBR)を高める傾向がある ・TOPIX500企業では、情報の非対称性から、短期的には「研究開発費」は会計上、利益のマイナス要因なので、株価に負の影響を及ぼす可能性がある ・TOPIX100企業ではIRの資源投入が豊富なため、情報の非対称性が緩和され、足元の利益の圧迫要因である「研究開発費」が株価にマイナスとならない蓋然性がある ・TOPIX100企業では「技術資産」の価値向上が6−10年程度遅延して、事後的・長期的に企業価値(PBR)を高める傾向がある ・TOPIX100企業では、情報の非対称性から、短期的には「技術資産」は研究開発投資を併発して会計上、利益のマイナス要因なので、株価に負の影響を及ぼす可能性がある ・いずれのケースもPBR1倍割れ企業の知的資本は企業価値評価につながっていない蓋然性がある エーザイで確立した「柳モデル」 https://yorozuipsc.com/blog/4342631
0 Comments
Leave a Reply. |
著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
カテゴリー |