知財管理2022年10月号に「新たな模倣品対策」(舛谷威志弁理士)は、主に中国や東南アジアにおいて、アシックスと6年以上にわたり模倣品対策を実施してきた筆者が、アシックスの了承を得て掲載しているということで、従来型の模倣品対策とその限界、新たな対策などがわかりやすく書かれています。
新たな模倣品対策 知財管理 Vol. 72 No. 10 P.1263 2022 http://www.jipa.or.jp/kikansi/chizaikanri/search/detail.php?chizai_id=4ec173a6ab7f4af7f8a050c6c3a8c6ac ブランド維持や取引先とのトラブル防止だけでなく,消費者保護や模倣品ビジネスによる犯罪組織の資金源獲得防止という観点からも,企業の社会的責任として求められるものである。また,この対策は,SDGs実現の取り組みにもつながるものがある。しかし,製造国から第三国へのグローバルな模倣品流出やインターネット上での模倣品取引の激増により,近年,模倣品対策は,益々困難な状況に置かれている。 そこで,本稿では,中国や東南アジアにおいて,先駆的で成果のあった模倣品対策を例に挙げながら,模倣品の発生を根本的に止めるための方法論(特に,第三国流出の抑制やインターネットによる模倣品取引の抑制,行政当局へのロビイングのコツ等)を示し,権利者企業にとって有益となる情報を提供することとしたい。 目 次 1. はじめに 1.1 被害の現状 1.2 模倣品対策の目的とSDGs(Sustainable Development Goals)との関係 2. 従来型の模倣品対策とその限界 2.1 従来型の模倣品対策の問題点 2.2 巧妙・複雑化している昨今の模倣形態 2.3 冒認登録の増加 2.4 広がる模倣品ビジネスのグローバル化 3. 新たな対策 3.1 ブランドオーナーに要求される新たなアプローチ 3.2 各国の行政機関との意見交換と情報収集 4. オフラインでの模倣に対する取締り成功例 4.1 オンライン情報を活用したオフラインでの模倣の取締り 4.2 現地の行政機関や警察とのコミュニケーション 4.3 摘発実施のスケジュール管理 5. オンラインでの模倣に対する取締り成功例 5.1 多種多様に広がるECプラットフォーム 5.2 模倣品情報の検索・管理 5.3 オンライン情報を活用した,オフライン店舗のあぶり出し 6. おわりに アシックスの中国における商標武装した模倣品との闘い https://yorozuipsc.com/blog/2245669
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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