10月31日に発表された「古河電工グループ統合報告書2023」では、古河電工の知的財産戦略に関する基本的な考え方などがコンパクトに記載されています。
『古河電工グループでは、特許やノウハウなどの知的財産、さらに人的資産、組織力、顧客ネットワークなどを含む、強みとなる知的資産を重要な経営資源と位置付け、その活用古河電工グループの知的財産戦略を図ることを目的に以下の3つの柱からなる基本方針を定めています。事業・研究開発・知的財産を三位一体として、グループ・グローバルな知財活動を推進します。 1. IPランドスケープによる経営・事業戦略策定力の強化 2.オープン&クローズ戦略による知的財産活用 3.知的財産リスク低減による事業遂行の安定化 この基本方針を踏まえ、「古河電工グループ ビジョン2030」の実現、SDGsの達成に向けて、事業・研究開発・知的財産を三位一体として、リスクミニマム(事業安定化)とチャンスマキシマム(事業機会拡大)の2つの観点から、グループ・グローバルな知的財産活動を推進しています。』 さらに詳細には、別途公表されている知的財産報告書に記述されており、「古河電工時報」第142号(2023年3月)「古河電工グループ 中期経営計画2022-2025の達成を支える知財活動」にも記述されています。これらを読むと、すごいなあと思いますが、「"守りの知財"から"攻めの知財"へのマインドチェンジ」がどうして可能になったのかがよくわかりません。 そこを埋めてくれたのが、「SPEEDA企業価値創造に資する知財カンファレンス - The IP Front -」(2023年10月31日実施)での大久保 典雄 氏(古河電気工業株式会社 シニア・フェロー 研究開発本部 知的財産部 部長)の話でした。内部向けのインナーブランディング、外部講師を招いての刺激によるマインドチェンジと、ビジネスモデルとしてのIPランドスケープの考え⽅の浸透(共創、ビジネス思考、情熱)、そして「知財は戦略のど真ん中」とCEOに言わせ、「CEOのリーダーシップ」を引き出したことがよくわかる話でした。 後日、議事録が発行されることを期待しています。 「古河電工グループ統合報告書2023」を発行 ~ 当社グループの持続的な成長と企業価値向上を目指し、ESG経営を推進 ~ 2023年10月31日 https://www.furukawa.co.jp/release/2023/kei_20231031.html 古河電工グループ統合報告書2023 https://furukawaelectric.disclosure.site/pdf/library/175/ja/FurukawaReport2023_jp_A3.pdf P.52-53 知的財産 SPEEDA企業価値創造に資する知財カンファレンス - The IP Front - 2023年10月31日(火)16:00〜19:30 https://jp.ub-speeda.com/seminar/20231031/ 第一部「"攻めの知財"への転換」 菊地 修 氏 HRガバナンス・リーダーズ 大久保 典雄 氏 古河電工 第二部「知財のオープン活用」 江川 祐一郎 氏 ダイセル 第三部「多様化する知財活動」 矢藤 有希 氏 ソニー 第四部「知財起点の共創推進」 藤本 夏郎 氏 三菱電機 古河電工会長「知財で合弁有利」 知財・無形資産シンポ 2023年10月21日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH153J90V11C23A0000000/ 古河電工の知財KPI 27/5/2023 https://yorozuipsc.com/blog/kpi8006743
0 Comments
Leave a Reply. |
著者萬秀憲 アーカイブ
January 2025
カテゴリー |