シャープの研究開発費は10年で4割減少し開発力の低下、特許出願数は2021年は10年前の4分の1、5年前の6割強の水準に減っていることを不安視する見方もあるなかで、「考え方を変えた」とする、日本経済新聞『シャープCTO、特許は「量より質」 開発もコスパ重視に』という種谷元隆・最高技術責任者(CTO)の話は興味深く読みました。
2016年8月の鴻海による出資による『特許改革の6つの方針』をさらに進化させたものかもしれません。 『(1)すべての特許の内容を確認する 特許の出願・維持に関する社内規程を策定して無駄をなくし、全社の特許品質を維持する。シャープにとって価値のない、あるいは利用する見込みのない特許は整理したうえで、他社に売却して利益を上げる。 (2)事業化を推進する 特許の担当部門と関連の人材を統合し、子会社として独立させたうえで、ビジネスモデルを作って事業化する。 (3)マネタイズを進める 特許の関連領域において世界と足並みをそろえ、マネタイズを目指す。特許の権益を確保したうえ、利益を生み出す。 (4)特許の質を向上させる 特許取得を加速することで、先端技術を競争力および収益性の高い優良資産とする。 (5)グローバル化を進める シャープグループ内の技術部門の特許を統合し、グローバル市場に向けた総合的な特許戦略を策定・執行する。使用ライセンスを供与している特許の期限や範囲を全面的にチェックし、ライセンス収入で利益を上げるよう努力する。 (6)特許管理の専門家や特許に詳しい経営者を招へいし、戦略目標を達成する 知的財産の管理を目的とする新会社のサイエンビジップジャパン(SBPJ、大阪府)を設立する。』 シャープCTO、特許は「量より質」 開発もコスパ重視に 2023年12月5日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2065G0Q3A121C2000000/ シャープとファーウェイが5Gなどの通信必須特許で長期クロスライセンス契約 2023年11月28日 https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2311/28/news071.html シャープ再生 自社本来の強みを生かす特許と物流の改革 2023.4.3 https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032300221/032300003/ 知的財産戦略 https://corporate.jp.sharp/ir/intellectual/ シャープの知財戦略 5/11/2020 https://yorozuipsc.com/blog/4817897
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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