シャープが中国や米国の企業に対し、液晶パネルや通信技術に関する特許権侵害訴訟を立て続けに起こしています。
シャープの戴正呉会長は、シャープには「たくさん特許があったのに売ってしまい残念だ。特許は売らない」と語っていたことがあり、「鴻海グループの知財管理に関するスキルを活用して活用度を高める」といっていましたので、これが実行段階にはいっているということでしょう。 ちなみに、シャープは、特許自体はシャープが保有していますが、知的財産の管理を2016年10月3日シャープの知財部門の分社化により設立されたScienBiziP Japan 株式会社(サイエンビジップジャパン株式会社)に移管しています。 シャープの親会社鴻海の知財業務を受託しているScienBiziP Consulting Inc.の知財管理については、特許庁の「経営戦略を成功に導く知財戦略【実践事例集】」(2020)にも取り上げられており、AIを用いた分析システムを構築しているとのことです。 日本企業の知財戦略もグローバル標準に近づかざるを得ないようです。 テスラも標的、米中企業に訴訟連発するシャープの知財戦略 https://special.sankei.com/a/economy/article/20200710/0001.html 権利行使に熱心なシャープ https://ameblo.jp/123search/entry-12591793073.html シャープ、ドイツでダイムラーに勝訴 LTE規格特許に関する特許侵害訴訟 https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1276513.html オッポジャパンに対する特許権侵害訴訟の提起について https://corporate.jp.sharp/news/200130-a.pdf シャープ、知財管理を鴻海との合弁会社に委託 https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ12IGH_S6A910C1TI1000/ ScienBiziP Consulting Inc. 経営の合理化と競合異形の効率的な分析を可能にする知財情報分析システムの構築 「経営戦略を成功に導く知財戦略【実践事例集】」(2020) P170-177 https://www.jpo.go.jp/support/example/document/chizai_senryaku_2020/all.pdf
0 Comments
Leave a Reply. |
著者萬秀憲 アーカイブ
June 2023
カテゴリー |