6月2日に行われた、PatentSight Summit 2022「経営の知となるIPコミュニケーション」(日程:6月2日 & 3日、時間:1:30 p.m. - 4:30 p.m. Live Zoom Webinar | 無料、協力:IPランドスケープ推進協議会、知財ガバナンス研究会)のSpecial Talk Session「経営の知としてのIPランドスケープと日本の成長への提言」(旭化成株式会社 代表取締役社長 兼 社長執行役員 工藤 幸四郎氏、旭化成株式会社 知財インテリジェンス室 シニアフェロー 中村 栄氏)を視聴しました。
今回のPatentSight Summit 2022には1900名以上の申し込みがあったとのことで、毎年このような Summitを開催されているPatentSight Japanが日本の知財活動の深化に大きく貢献されていることを感じています。PatentSight Japan齋藤社長に感謝したいと思います。 アーカイブ動画、資料の配布がないのは残念ですが。 https://www.patentsight.com/ja/summit-2022 今回のSpecial Talk Session「経営の知としてのIPランドスケープと日本の成長への提言」では、旭化成で4月に新設された知財インテリジェンス室に関して、その狙いなどかなり具体的に話を聞くことができました。今まで何度か中村さんの話を聞いていて疑問な点がありましたが、今回の工藤社長、中村さんの話で納得しました。 知財インテリジェンス室のVisionは、「無形衰産を通じたさらなる企業価値の向上を実現する」、Missionは、「知財専門的見地に基づき、無形資産を活用した戦略モデルを考案し経営戦略/ビジネスモデル策定、新事業創出に知財面から貢献する。企業価値向上に資する知財情報開示等を通じ、ステークホルダーとの関係を強化する。」で、「新事業創出にIPランドスケープを使っていくことに力を入れていく」とのことです。 研究・開発本部の中にいた知的財産部から、知財交渉グループ(渉外機能)、知財戦略室(IPL機能)を独立させ社長直轄の経営企画担当役員の下へ移行させたとのことで、知財部から抜き出した人員で構成されているとのこと。「場所は大事」ということで、経営開発室、IR、事業開発室のそばに座り、「カルチャーショック。刺激になる。入ってくる情報のフレッシュさが違う。」ということでした。「空回りしないように、こういう風にした」、「事業サイドが知財インテリジェンス室のKPI決定に関与すべき」という工藤社長の話が印象的でした。 新たな段階に入った旭化成のIPランドスケープ、知財インテリジェンス室の活動と成果に期待したいと思います。 旭化成が営業利益4000億円へ、投資する1兆円超の使い道 2022年04月13日 https://newswitch.jp/p/31692 旭化成の野心呼び覚ます 創業100周年、新社長に工藤氏 https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/01347/
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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