三菱ケミカルの知的財産部隊は約130名と言われています。2月28日の本ブログで、「三菱ケミカルの知財は最近元気がないなあと思っていました。新中期経営計画を聞き、今後楽しみだなと思いました。」と書きましたが、知財の面でも着々と成果がでているようです。
三菱ケミカル 知財戦略活動に注力、中国訴訟で勝訴 2021年3月26日 https://chemical-news.com/2021/03/26/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%82%B1%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%80%80%E7%9F%A5%E8%B2%A1%E6%88%A6%E7%95%A5%E6%B4%BB%E5%8B%95%E3%81%AB%E6%B3%A8%E5%8A%9B%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E3%81%A7/ 知的財産部 阿部仁部長(4月から経営執行職知的財産本部長)の記者会見 ・中国における赤色蛍光体の特許侵害訴訟で全面勝訴が確定 ・知的財産戦略の強化 ・知財戦略の基本方針として、①重要資産である知的財産を有効活用し企業価値を高める、②知的財産権を保護し第3者から侵害された場合には適切な措置を取る、③第3者の有効な知的財産権を尊重する、 ・事業ごとに知財上の施策を定め実行する「知財戦略活動」に注力。事業ごとの状況(目標、環境)に応じた柔軟・フレキシブルな知財施策 ・知財が独立して戦略を立案するのではなく、全体の事業戦略の中で他の施策とセットで知財施策を議論していく ・ビジネスモデル構築、市場開発、他社とのアライアンス、研究開発など全体的な事業戦略に知財を組み込んでいく ・知財部門の役割として、知財施策の立案・実行を主導することに加え、事業戦略に主体的に参画 ・会社全体で知財の底上げ 三菱ケミカル 赤色蛍光体特許侵害、中国訴訟で全面勝訴2021年3月25日 https://chemical-news.com/2021/03/25/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%82%B1%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%80%80%E8%B5%A4%E8%89%B2%E8%9B%8D%E5%85%89%E4%BD%93%E7%89%B9%E8%A8%B1%E4%BE%B5%E5%AE%B3%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E3%81%A7/ 三菱ケミカルホールディングス・池川喜洋常務「2050年を起点に30年の姿を明確化」2021.03.18 https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00006/031200030/ 理想の未来はどこにある?三菱ケミカルホールディングスグループの答えは、「KAITEKI Vision 30」だ https://forbesjapan.com/articles/detail/40282 変わらない化学業界の危機感から生まれた「両利きのDX」とは Mar. 11, 2021 https://www.businessinsider.jp/post-230584 特許情報から読み解く大手化学メーカーの比較 2020/6/2 https://www.chem-station.com/blog/2020/05/patent.html 三菱ケミカルの特許に多く含まれる内容は積層した樹脂(B32B27)についてで、具体的には特定の性能を持つ農業や食品向けの多層膜フィルムに関する発明が数多く出願されています。一般用途向け以外では電子部品に使われるフィルムの特許も数多く出願されていて、画面に使われるフィルムとして、レンズ以外の光学要素(G02B5)にも該当しています。ほかの項目としては接着剤や粘着テープといった張り付ける技術に関する発明も多く出願されています。5番目の他の一般的方法(C07B61)とは、化合物の製造方法に関する特許が該当し、メタノールといった低分子からポリカーボネート樹脂や触媒など様々な化合物の製造方法を改善するための発明が特許として出願されています。全体として、樹脂に関する技術を様々な製品に展開している印象を受けました。
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著者萬秀憲 アーカイブ
June 2023
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