「知財管理」誌2022年 5月号の論説「知財ミックスによるビジネスモデル保護の戦略」(東京理科大学 生越由美教授)は、「知財ミックス」の概念、この概念のルーツ、そして知財ミックスによるベネフィットに関するこれまでの海外での研究を調査した結果と知財ミックスによるビジネスモデル保護のこれからの戦略が述べられています。ミーレ、エルメス、六花亭の事例が紹介されており、これからの知財ミックス戦略の構築には、「創作物の保護制度」、「信用の保護制度」、「訴訟期間が比較的短い制度」、「保護期間が長い制度」の4つのパラメーターの比較考量が必要とされており、参考になります。
http://www.jipa.or.jp/kikansi/chizaikanri/mokuji/mokuji2205.html 知財ミックス戦略を理解するうえでは。下記も参考になります。 乾 智彦、知財ミックス戦略及び知財権ミックス戦略の本質的効果 https://system.jpaa.or.jp/patents_files_old/201604/jpaapatent201604_096-104.pdf これまで,我が国企業においても,知財権(知財)ミックス戦略と呼ばれる特許・意匠・商標等による多面的な保護活動は行われてきた。しかしながら,外国企業に比べ,我が国企業における当該戦略は必ずしも活発なものではない。そこで,本稿では,当該戦略の理解を深め,より活用されるべく,その本質的な効果を検討し明確化した。 当該戦略の効果は,各知財権(知財)の単独効果と,それらの組み合わせにより初めて生じる相乗効果とからなり,その本質的な効果は相乗効果にある。相乗効果は,主に,広義のブランド(技術ブランド,デザインブランド,技術・デザインブランド)戦略を実行することにより,ブランド価値を高める効果である。当該戦略を有効に実行するには,広義のブランド戦略を意識した知財戦略を実行するべきであると考える。
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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