12月20日に公表された、知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会「「知財・無形資産の投資・活用戦略の開示及びガバナンスに関するガイドライン」~知財・無形資産の投資・活用戦略で決まる企業の将来価値・競争力~(投資家や金融機関等との建設的な対話を目指して) 」の案は、「企業がどのような形で知財・無形資産の投資・活用戦略の開示やガバナンスの構築に取り組めば、投資家や金融機関から適切に評価されるかについて、分かりやすく示すため」のもので、「義務的な法令開示の枠組みづくりを目的とするものではなく、企業の自由度を確保した任意の開示を促すもの」とのことで、上場会社だけでなく、中小企業やスタートアップ、投資家、金融機関などの利用も想定しています。
そして、ガイドライン案では、5つのプリンシプル(原則)と7つのアクションを示しています。 ガイドライン案では、知財・無形資産の投資・活⽤戦略の開⽰及びガバナンスに関する実践⽅法(How to)を⽰すというよりも、むしろその実践に当たって基礎となる考え⽅を中⼼に整理することによって、企業⾃らが考え、判断しつつ実践していくことを意図しているため、How toを期待していた方々にとっては期待外れ感があるようですが、考え方が整理されていますので、本ガイドライン案の内容を、ちりばめられたコラム、事例とともに、社内の方々にしっかり説明し理解を深めた上で、取組みを進める出発点と考えるべきでしょう。 知財・無形資産の投資・活⽤のための5つのプリンシプル(原則) ① 「価格決定⼒」あるいは「ゲームチェンジ」につなげる ② 「費⽤」でなく「資産」の形成と捉える ③ 「ロジック/ストーリー」としての開⽰・発信 ④ 全社横断的な体制整備とガバナンス構築 ⑤ 中⻑期視点での投資への評価・⽀援 知財・無形資産の投資・活⽤のための7つのアクション (i) 現状の姿の把握 (ii) 重要課題の特定と戦略の位置づけの明確化 (iii) 価値創造ストーリーの構築 (iv) 投資や資源配分の戦略の構築 (v) 戦略の構築・実⾏体制とガバナンス構築 (vi) 投資・活⽤戦略の開⽰・発信 (vii) 投資家等との対話を通じた戦略の錬磨 https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095211340&Mode=0
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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