10月20日、特許庁から「令和3年度審査の質についてのユーザー評価調査」の結果が公表されました。毎年行われているもので、調査は令和3年5月から6月に実施し、令和2年度の「審査全般の質」について「満足」、「比較的満足」、「普通」、「比較的不満」、「不満」の5段階評価でユーザーが回答しています。
特許審査全般の質についての評価(全体評価)は、昨年より満足度が下がり不満の割合が増えています。「面接、電話等における審査官とのコミュニケーションについての評価」が反映しているようです。調査時期から見て、コロナ禍の影響が考えられます。特許庁は、令和3年4月に面接審査で利用可能なWeb会議サービスの拡充、テレワーク中の審査官がユーザーに電話連絡する手段の整備をそれぞれ行いましたが、審査官の在宅勤務などの影響があり、まだまだ改善の余地があるようです。 「判断の均質性」、「第29条第2項(進歩性)の判断の均質性」、「国際調査等における判断の均質性」を優先的に取り組むべき項目と設定したとのことで、「審査官間の協議」が唯一の改善策のようですが、「出願人と審査官のコミュニケーション」の改善も「判断の均質性」の改善策になるはずで、今後の改善に期待したいと思います。 令和3年度審査の質についてのユーザー評価調査 https://www.jpo.go.jp/resources/report/user/online_survey.html 令和 3 年度特許審査の質についてのユーザー評価調査報告書 https://www.jpo.go.jp/resources/report/user/document/2021-tokkyo/houkoku.pdf
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著者萬秀憲 アーカイブ
April 2024
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