「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議」が開催され、メタバースのエコシステムと法的課題(ルール形成)等について、課題把握と論点整理が3つの分科会で進められています。
【第一分科会】 〇現実空間と仮想空間を交錯する知財利用、仮想オブジェクトのデザイン等に関する権利の取扱いについて 【第二分科会】 〇アバターの肖像等に関する取扱いについて 【第三分科会】 〇仮想オブジェクトやアバターに対する行為、アバター間の行為をめぐるルールの形成、規制措置等の取扱いについて 分科会での論点整理を受け、さらに必要に応じて官民一体となったソフトローの整備等について検討するようですが、新聞報道によれば、政府が今国会に特許法や不正競争防止法など知財関連6法の改正案を提出する予定で、不正競争防止法改正案では、仮想空間「メタバース」などにおけるデジタル上の模倣品を規制する内容なども盛り込む考えだと報じられています。国境のないメタバース空間におけるルール形成も課題に挙げられており、国内の法整備と国際調和も期待しています。 なお、公正取引委員会競争政策研究センター(CPRC)が、令和5年2月17日に第21回国際シンポジウム「メタバースと独占禁止法・競争政策」を開催するとのことです。 メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議 第一分科会(第1回)議事次第(1月13日 首相官邸) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kanmin_renkei/dai1bunkakai/dai1/gijisidai.html 模倣行為の差し止め請求権、メタバースも対象へ 知的財産の改正法案(1月17日 朝日新聞) https://digital.asahi.com/articles/ASR1K565WR1KUTFK009.html メタバースでも模倣品規制 政府、知財デジタル化に対応(1月17日 日本経済新聞) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA171W30X10C23A1000000/ メタバース上の模倣品を規制 政府、関連改正法案を国会提出へ(1月18日 共同通信) https://www.47news.jp/8825208.html 令和5年2月17日 第21回国際シンポジウム「メタバースと独占禁止法・競争政策」の開催について https://www.jftc.go.jp/cprc/events/symposium/2022/230217sympo.html 公正取引委員会競争政策研究センター(CPRC)は、令和5年2月17日(金)に、以下のとおり、第21回国際シンポジウムを開催いたします。 1 開催趣旨 メタバースは今後一層の発展が予想されるサービスであり、統一的な定義は未だ定まっていないものの、その多くは、仮想空間内において、ユーザーが自らのアバターを用い、様々なコンテンツ等を制作・消費し、現実世界と同様に他のユーザーと交流することが可能であるという性質を有します。 メタバースはユーザーに対して新しい体験を提供することが期待される一方で、デジタル市場における革新的なサービスであるために、様々な法律上の論点に関して議論が必要であることが指摘されています。 メタバースと独占禁止法・競争政策に関しては、メタバース運営者がサービスの提供に当たって反競争的な行為を行う可能性が海外において指摘され、また、メタバースに関連する分野における海外競争当局の執行活動も見られつつあります。 今後の発展が見込まれるメタバースではありますが、我々の生活に大きな影響を与える可能性があることから、デジタル・プラットフォームへの独占禁止法の適用の経験を踏まえ、メタバースと独占禁止法・競争政策の関係について議論を始めることは重要です。 本シンポジウムでは、メタバースの実態等を踏まえ、メタバースと独占禁止法・競争政策がどのように関係してくるのかを探り、競争上の問題が生じる可能性について広く理解していただくことを目的として、有識者による講演やパネルディスカッションを行います。 2 日時・会場 タイトル 「メタバースと独占禁止法・競争政策」 日 時 令和5年2月17日(金曜)16時30分~18時30分 会 場 イイノホール/オンライン開催(ライブ配信)同時開催 →地図(外部サイトへリンクします) 開催言語 日本語⇔英語(同時通訳あり) 参加料 無料 主催者 公正取引委員会競争政策研究センター 共催者 株式会社日本経済新聞社、公益財団法人公正取引協会
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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