生成AIの成果は、①営業・マーケティング、②ソフトウェア開発、③顧客対応、④研究開発の順に出ると言われており、営業・マーケティング、ソフトウェア開発、顧客対応に関しては、成果が出たという発表が目白押しになっています。
研究開発での成果は、今のところ、あまり目にしませんでしたが、「三井化学と日本IBM、生成AI/GPTとIBM Watsonの融合で製品の新規用途探索における高精度化と高速化を実現」という記事が飛び込んできました。 今年4月12日に「三井化学と日本アイ・ビー・エムは、生成AIの「GPT」と、IBMが開発したAI「IBM Watson」を融合することで、三井化学製品の新規用途検索を高度化・高速化する実用検証を開始したと発表」したとき、「本当にそうなるのか、疑問もないわけではありませんが、・・・事業とR&Dといった異なるステークホルダー間の情報を融合することにより、市場開発から製品開発までのスピードが加速されることが期待されます。」と、疑問と期待を書きました。 「GPT/生成AIをIBM Watsonと組み合わせることで、この4か月間の実証実験を通じ、新規用途探索イニシアティブにおける自社固有辞書ボリュームを10倍に増量、新規用途の抽出精度を3倍に向上、そして新規用途発見数を倍増させるという成果を実現」という今回の成果は、素晴らしいと思います。 ① 従来は分析者が技術資料や論文、Web等の情報を集めて行っていた辞書案の作成を、GPTとの対話を通じて作成したこと ② 英訳辞書の作成にGPTを用いて、文脈を考慮した高度な翻訳を短時間でできるようになったこと ③ ①と②で辞書案数を増加させたことで、辞書作成数が、従前に比べて約10倍に増加 ④ 新規用途探索の用途抽出プロセスにおいて、GPTの抽出機能を活用することによって、明確に「用途」としての記載があるデータのうち、約70%を自動で抽出することが可能となったことで、新規用途の抽出作業効率が3倍に向上 ⑤ ③と④の効果で、新規用途発見数が倍増という成果 なるほど、GPTの生成/応答/抽出/要約機能はすごいとあらためて感じさせてくれます。 生成AI/GPT活用により、新規用途の発見数が倍増 ー生成AI/GPTとIBM Watsonの融合によるDXイニシアティブー 2023.09.13 三井化学株式会社 日本アイ・ビー・エム株式会社 https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2023/2023_0913/index.htm 三井化学と日本IBM、生成AI/GPTとIBM Watsonの融合で製品の新規用途探索における高精度化と高速化を実現 2023年9月13日 12:31 https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP661981_T10C23A9000000/ 三井化学、生成AIとIBM Watsonの融合による新規用途探索の高精度化と高速化の実用検証スタートービッグデータとDXを活用してトップラインを向上ー 2023.04.12 三井化学株式会社 日本アイ・ビー・エム株式会社 https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2023/2023_0412/index.htm 生成AIがもたらす潜在的な経済効果 2023年6月 https://www.mckinsey.com/jp/~/media/mckinsey/locations/asia/japan/our%20insights/the_economic_potential_of_generative_ai_the_next_productivity_frontier_colormama_4k.pdf 三井化学の生成AIとIBM WATSON融合による新規用途探索 25/4/2023 https://yorozuipsc.com/blog/aiibm-watson
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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