4月1日、日本特許情報機構(Japio)が、SDGsに関連する特許情報を独自の人工知能(AI)技術で分析して企業ランキングを算出する仕組みを構築したと発表しました。
特許情報を活用したSDGs関連特許技術の見える化は、Googleが2018年10月に発表したBERTと呼ばれるAI手法を用いて行っており、特許文献の読み込みが行えるように訓練を行い、訓練後のBERTにSDGsで設定されている目標のうち科学技術が関連するものに対応する8クラス(注)のSDGsに関連する文章を読み込ませることによって、SDGs関連特許技術の判定が行えるように訓練を行ったとのことです。 2020年のSDGs企業ランキングまで発表していますので、妥当性には自信があるのかもしれませんが、ランキングを見ると妥当と思われるものもあれば、若干?と言わざるを得ないものもあります。知財情報コンサルタントの野崎篤志氏は、「SDGsの目標ではなく、ターゲットごとにイーパテント独自で設定した検索式に基づいたグローバル特許分析結果を今後発表していく予定」とのことで、今後の更なる進化が期待されます。 (注)SDGsで設定されている目標のうち科学技術が関連するものに対応する8クラスは、下記です。 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を 6.安全な水とトイレを世界中に 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 8.働きがいも経済成長も 9.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを 13.気候変動に具体的な対策を Japio、特許とSDGs連動評価 企業ランキング、独自AIモデル活用(2021/4/1) https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00593656 SDGs技術企業ランク算出、日本特許情報機構 ネットで公開 2021.4.2 https://www.sankeibiz.jp/business/news/210402/bsc2104020600005-n1.htm SDGs技術の見える化 https://transtool.japio.or.jp/work/sdg/ 2020年のSDGs企業ランキング https://transtool.japio.or.jp/work/show_sdg.php?mode=prev_year 特許情報に基づく「SDGs 技術企業ランキング」-JapioのGoogle・BERT活用2021/04/02 https://note.com/anozaki/n/n04549677ca92 持続可能な開発目標(SDGs)17の目標 1.貧困をなくす (No Poverty) - 「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」 2.飢餓をゼロに (Zero Hunger) - 「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」 3.人々に保健と福祉を (Good Health and Well-Being) - 「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」 4.質の高い教育をみんなに (Quality Education) - 「すべての人々へ包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」 5.ジェンダー平等を実現しよう (Gender Equality) - 「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」 6.安全な水とトイレを世界中に (Clean Water and Sanitation) - 「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」 7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに (Affordable and Clean Energy) - 「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」 8.働きがいも経済成長も (Decent Work and Economic Growth) - 「包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する」 9.産業と技術革新の基盤をつくろう (Industry, Innovation and Infrastructure) - 「強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及び技術革新の推進を図る」 10. 人や国の不平等をなくそう (Reduced Inequalities) - 「各国内及び各国間の不平等を是正する」 11. 住み続けられるまちづくりを (Sustainable Cities and Communities) - 「包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する」 12. つくる責任つかう責任 (Responsible Consumption and Production) - 「持続可能な生産消費形態を確保する」 13. 気候変動に具体的な対策を (Climate Action) - 「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」[注釈 1] 14. 海の豊かさを守ろう (Life Below Water) - 「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」 15. 陸の豊かさも守ろう (Life on Land) - 「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」 16. 平和と公正をすべての人に (Peace, Justice and Strong Institutions) - 「持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する」 17. パートナーシップで目標を達成しよう (Partnership) - 「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する」 SDGs(持続可能な開発目標)17の目標&169ターゲット個別解説 https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/17goals/
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著者萬秀憲 アーカイブ
January 2025
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