「イノベーション・ジャパン2020~大学見本市」のJST研究開発戦略センター(CRDS)ストリーミングセミナー「AI活用が研究競争力を生む時代へ ~問題解決プロセスの進化~」科学技術振興機構 CRDS システム・情報科学技術ユニットフェロー 福島俊一氏を視聴しました。
https://ij2020online.jst.go.jp/jst/crds.html 「ビッグデータ・AI(人工知能)技術を用いた問題解決プロセスの進化が、産業構造や社会システムのみならず、科学研究にも変革をもたらしつつある。この進化は、膨大なデータ処理の効率化だけでなく、人間の思考の限界やバイアスを超えて新たな科学的発見をもたらす可能性を持ち、研究競争力を左右するものになる。」というものでした。 データに基づく問題解決プロセスの進化 このプロセスは、3方向の技術的発展によって進化している。
なぜそれが起きたか、診断的分析:機械学習による判別・分類、画像・言語理解、関係分析 これから何が起きるか、予測的分析:機械学習による予測、回帰分析・時系列分析 何をすべきか、処方的分析:深層強化学習、予測型意思決定最適化、知識ベース推論、マルチエージェントシミュレーション等 2.一気通貫の自動化へ
問題解決プロセスを支えるデータ基盤技術 データ処理基盤技術:大規模なデータを高速に処理するための技術群 データ保護基盤技術:対象となるデータを保護するための技術群 オープンデータ技術:データを最小限の制約のみで誰でも自由に利用・加工・再配布できるようにするための技術群 データに基づく問題解決プロセスの進化がもたらすビジネス変革
データに基づく問題解決プロセスの進化がもたらす研究変革 データ駆動型科学 創薬やマテリアルズインフォマティクス(MI) 素粒子実験 計算社会科学(例えばSNS上の減少解析) 重要な着眼点:人間による科学的発見プロセスの限界 人間には認知能力の限界や様々な認知バイアスが存在する これによって科学的発見の可能性が制限されているのかもしれない 情報の地平線問題:アクセスできない大量の情報の存在 マイノリティーレポート問題:ごく少数の多と異なる報告は、単なる間違いか、新たな発見につながる事象なのか 科学における様々な認知バイアス問題:研究者の期待・思い込みによる可能性の排除や見落とし、都合の良いデータの選別や解釈 AI活用による科学的発見の可能性拡大 人間の認知能力の限界や様々な認知バイアスを超えて科学的発展の可能性を拡大するためのAI技術の活用がこれから大きく進展する まとめ AI活用が研究競争力を生む時代へ AI活用が適する問題領域では、そのための技術・方法論を手にした者が、科学的発見の急拡大、研究のハイスループット化を達成し、圧倒的な研究競争力を得る可能性がある より詳しい内容はCRDS報告書をご参照ください
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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