IPランドスケープを実行している旭化成では、「IPランドスケープは知財解析を経営判断に活かすもの」と定義され、知財アナリストの目的について,「知財解析という作業をやっているのではなく,IPランドスケープを実施するのが目標で給与を稼ぐのが目的なのでもなく,今後も自社の事業が持続可能であるように,その事業を造ることを目的として仕事をしているのである。」としています。
そして、知財解析を実行する人材としての知財アナリストに必要なスキルとして、課題設定力,知財解析力,シナリオ構築力、コミュニケーション力などを挙げています。この数年のIPランドスケープ活動を通してうまくいく場合とうまくいかない場合の解析から、なかでも、(解析)シナリオ構築力が重要であるとしています。 和田玲子, 中村栄, AI時代のIPランドスケープを遂行する知財アリスト~解析シナリオ構築力のレベルアップを目指して~, 情報の科学と技術, 70巻7号p.366-372(2020) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/70/7/70_366/_pdf/-char/ja シナリオ構築力という点では、IPランドスケープ実践で経営層から評価されずに苦労している方々の分析から、「素晴らしい提言内容であっても事業部や経営企画部等の琴線に触れる「魅せ方」ができなければ、具体的なアクションに繋がらず、徒労に終わり兼ねない。」として、「ストーリー構築の壁が一要因になっている」とする考えと共通していると思われます。 山内明, IPランドスケープ3.0, JopioYEAR Book 2019, p.216-225 https://japio.or.jp/00yearbook/files/2019book/19_2_10.pdf
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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