10月31日 2021年までの出願データをもとに調査結果が更新されました。
下記の点がポイントでしょうか。 AI技術の適用先としては画像処理分野への適用が多くなっていること、 トランスフォーマに言及するAI関連発明の出願件数は2020年に深層強化学習のそれを上回るなど増加傾向にあること、 米国と中国の出願件数が突出していること、 中国では2020年は企業からの出願が目立ちAI技術が大学での基礎研究に加え社会実装に向けた研究や開発にも拡大していることが示唆されていること、 米国では、特に、IBM、グーグル、マイクロソフト、アマゾンなど、グローバルプラットフォーマーが積極的に出願していること 10月31日 2023年度版「AI関連発明の出願状況調査」の記事が更新されました。 https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/sesaku/ai/ai_shutsugan_chosa.html 報告書のサマリ(詳細は報告書本体を参照してください) AIコア発明(FI: G06N)に加え、AIを各技術分野に適用したAI適用発明を「AI関連発明」と定義しました。2023年1月に新FIの付与が開始されましたので、昨年度までの公表数値と異なる場合があります。 AI関連発明の出願件数は2014年以降急激に増加しており、2021年の出願件数は約9,000件でした。AI関連発明のうちAIコア技術に特徴を有する発明(FIとしてG06Nが付与されているもの)の2021年の出願件数は約2,700件であり、伸びはやや鈍化しましたが依然として増加傾向にあります(図1)。 近年では深層学習の中でもとりわけChatGPT等の「生成AI」が学術界の様々なタスクにおける評価対象になっているだけでなく、社会的な議論をも呼んでおり、今後のAI関連発明への影響も予想されます。 AI関連発明の主分類として、G06N(AIコア技術)以外ではG06T(画像処理)が最も多くなっています。また、「その他」にまとめられる主分類の数も増加傾向にあり、AI技術の適用先が拡大していることがうかがえます(図2)。 CNN、RNN又はLSTMに言及するAI関連発明の出願件数は2014年以降増加を続けています。一方で、深層強化学習に言及するAI関連発明の出願件数は近年横ばいが続いています。また、トランスフォーマに言及するAI関連発明の出願件数は2020年に深層強化学習のそれを上回るなど増加傾向にあります(図3)。 五庁全てにおいてG06N(AIコア技術)が付与されている出願件数が増加傾向にあることが分かります。特に、出願件数は米国と中国が突出しており、両者が五庁において主要な出願先となっています(図4)。
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著者萬秀憲 アーカイブ
January 2025
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