「【 LEADERS Online 】社会や産業を変える人工知能の未来」登壇者:松尾 豊 氏(東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター・技術経営戦略学専攻 教授)を視聴しました。人工知能の最新動向、特にディープラーニングについて、意義や研究の進展、事例についてわかりやすい話で、人工知能の変化が今後、どのように社会や産業を大きく変えることがわかりました。従来は、少数のパラメータで記述できる系のみを科学技術として体系化してきた。AIが多数パラメータの科学を発展させ新しい認識論を形成するようです。
現状使用している自然言語処理は、·そもそも文の意味を理解していない(大きなりんごの木があります。 ・ りんごとは何か、 木とは何かが分かっていない。・ 表層的に、 りんごと果物がよく出てくるとか、りんごとみかんが関連しているとかは分 かっている。)にも関わらず、 大量のデータ、大容量の深層学習のモデルを使えば、人闇並みの精度まで上ってしまうのであり、本当に意味が理解できる正しい仕組みで言語処理を行えば、 完全に人間の精度を超えるはずということのようです。 とうことは、特許の世界でも、特許明細書等だけでなく、審査基準や審査プロセス(拒絶理由通知、意見書、補正書、特許査定、拒絶査定など)、審判プロセス(審判請求書、拒絶理由通知、意見書、補正書、審決など)、訴訟プロセス(訴状、弁論準備書面、判決など)などの書類をしっかり本当に意味が理解できる正しい仕組みで言語処理を行わせ、図面情報も紐付けできるようになると、完全に人間(審査官)の精度を超えるはずということでしょうか。 配信期間が2020年12月14日(月) 8:00~2020年12月16日(水)23:59 視聴可能だったため、現在は視聴できないようですが、松尾 豊氏の別の講演「【グローバル・インテリジェンス・シリーズ】相対化する知性-人工知能が世界の見方をどう変えるのか(配付資料・動画配信)」は、下記で視聴可能です。 https://www.rieti.go.jp/jp/events/20121001/handout.html AIといってもさまざまな意味:IT・データ・ディープラーニング 現在大きな変化が起きているのは、 ディープラーニング(深層学習) 深層学習は新型コロナウイルス対策にも活用されている ITに対して、長期的な投資・重要度の認識不足が存在 AIを積極導入している企業の国別比較においても、 日本は劣後 IT重要度の認識が不足 IT人材がベンダーに偏在している ユーザ企業の知識を深めるため、 日本ディープラーニング協会でも、オンラインの学習コンテンツを無料公開 ディープラーニング活用事例(7例) DLのいろいろな実装 どこに向かうのか? DLを使った一部業務の自動化が進む。 業務プロセス全体でのデジタル化・効率化が進む。 業界全体のサプライチェーン、 バリューチェーンがDXにより統合·効率化されていく 業界全体の変化のクロックスピードが上がり、 市場の変化や顧客ごとの個別化に 対応できるようになる。ー 変化に速く対応する力=強さ 特にフラグメント化された産業、 リアルな現場をもつ産業、 ローカル性の強い産業 で巨大な変化が生まれる。 デジタル技術の進展により、 データによる価値創造サイクルが加速 実際、 業種によるが製品ライフサイクルはどんどん短くなっている 企業が一つのサービスで競争優位性を保てる期間も短くなっている GPT-3 Deep Learningの登場 AI > Mechine Learning > Deep Learning GPT-3 {2020/7からベータリリース} GPT-3の進展 多くのタスクがGPT-3によって可能になる可能性 ー法務、人事、調達、交渉、調整、... こうした変化が英語圏(および中国語圏)が先導して起こり、 日本語圏での活用が大きく遅れる懸念 ーデータ量(数超words) 巨大なモデル(1750億パラメータ) 、 計算量(1 回まわすのに巨額の費用) 富岳などの活用の可能性 ーただし、 計算あたりの単価でいうと、 GPUを使ったもののほうがかなり効率的 今後も要注目 深層学習の成功 いずれも非常に多数のパラメータをもったモデルを用いる 人間を超えるパフォーマンスを出すことも 高次元科学、 丸山宏先生(PFN) 科学の原理:「少ないパラメタで多くの現象を説明する」 実問題の多くは、多パラメタ空間:例: ExRNA に基づくがん診断 汎用計算機構としての深層学習 桁違いに多いパラメタ 深層学習による科学の変化:高次元科学 なぜ現実世界を「理解」できる(ことがある)のか 人間が理解できるのは少数バラメー タで記述できる系のみ ゆがむ、すべる、 壊れる。非線形・非平衡. 「熟練の技」と言われてきた。 それがモデル化できるようになってきた。 現実世界には、人間が理解できないけれど、モデル化できる、予測できることが相当たくさんあるようである。 深層学習による画像認謙 深層強化学習による物体把持 アルファ碁 深層学習による翻訳 いずれも数千万~散億のパラメークを使ってモデル化 むしろ、少数のパラメータで記述できる系のみを科学技術として体系化してきたのではないか. 新しい科学技術論・認識論へ ・多数パラメータの科学、 我々が「理解する」ということの可能性と限界 ・一般設計学、 人工物工学 ・現代社会の問題とAlの活用が意味するもの ・結局、 我々の知性がAlによって相対化している。 東京大学松尾研によるAl教育 松尾研周辺からのスタートアップ 増加する起業 日本ディープラーニング協会 JDLAの資格試験 高専生の可能性 地方からの起業促進 今後は、 すべての産業で、 サプライチェーン・バリューチェーンのDX化が進んでいきます。 日本が強い領域で、 大企業とスタートアップが連携し、 グローバルな競争力へつなげていければ。
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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