「中小企業のための知財戦略2.0」という本を、「中小企業」「知財戦略2.0」という二つのキーワードに惹かれて読みました。
特に共感したところは下記です。 「大企業ではなく、中小企業だからこそ、知的財産戦略(知財の活用戦略)を策定し、実行する価値が高い」 「中小企業は自らの技術力の価値に気づいていない」 「知財戦略2.0」と「知財戦略1.0」の違いは、「経営に直結しているか」です。つまり、「知財戦略1.0」とは、アイデアを特許などの知的財産にする」にとどまることであるのに対し、「知財戦略2.0」とは取得した知財を企業経営(収益、ファイナンスなどの「カネ」に関わること、および組織の活性化など「ヒト」に関わること、さらに後述する顧客探索のための「情報」に関わること)に直結して生かしていく戦略のことを指します。 中小企業が当たり前と思っているところにこそ、強みがあり、自らの技術力の価値があることに気づくために、「ローカルベンチマーク」と「経営デザインシート」の使用を勧め、その強みを生かせる場を「SWOT分析」で見つける。そして、活用できる知財を創出し、活用する。確かに説明しやすい、ひとつのやり方だと思います。 単行本(ソフトカバー): 240ページ 1650円 出版社: 総合法令出版 (2020/6/10) 池井戸潤原作『下町ロケット』にみられるように、国際的に通用する技術やノウハウを持っている日本の中小企業は多い。 しかし、残念なことに中小企業の多くは、自社の技術の強みを理解せず、特許だけを取って塩漬け状態にしてしまっていると著者の後藤氏は指摘する。 本書は、そんな見えない資産(=知的財産(知財))を日本の中小企業がいかに活用して、利益に変えるための具体的なノウハウ(=知財戦略2.0)をわかりやすく伝える。 折からの新型コロナウイルス感染拡大で苦境に立たされている中小メーカーにぜひ読んでいただきたい一冊。 巻末には国内外で累計500万丁という大ヒット商品「ネジザウルス」を生み出した株式会社エンジニアの髙崎充弘社長との対談を収録。 http://www.horei.com/book_978-4-86280-750-2.html 目次 第1章 なぜ「知財戦略2.0=知的財産の活用」が必要なのか 第2章 知的財産の活用ストーリーを描く ~「知財戦略2.0」の導入 第3章 活用できる知財を創出する ~「知財戦略2.0」に必要な武器 第4章 「知財」の活用」~「知財戦略2.0」による収益化 第5章 「知財戦略2.0」を実行し続ける体制づくり 巻末特別対談 後藤昌彦×髙崎充弘(株式会社エンジニア 代表取締役社長)
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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