2月5日、日本弁理士会東海会開設日記念「知的財産セミナー2021~日本が誇る100年企業の知的財産戦略<未来へのヒントを探る>~」が、オンライン配信で行われました。そのなかの第2部 講演1「100年の歴史が育んだスズキの知財」(14:00-14:50) 講師 スズキ株式会社 法務・知財本部 知的財産部長 阿部 俊明 氏です。
「お客様の立場になった、価値ある製品づくり」への一貫した姿勢と、「コンパクトカーのエキスパート」の自負が生み出した、スズキの企業カルチャーと知財との関わりについて、商標を中心に紹介されました。 「ハイエンドの技術だけが進歩なのか?多くのお客様が技術の恩恵に預かることも技術課題ではないか?小少軽短美の課題化と、新規性・進歩性の主張に、もっと工夫を!そしてより理解してくれるところに出願しよう!」というところ、共感しました。 日本弁理士会東海会開設日記念「知的財産セミナー2021~日本が誇る100年企業の知的財産戦略<未来へのヒントを探る>~」 http://www.jpaa-tokai.jp/topics/detail_605_0_0.html 以下、メモです。 1.スズキ100年の歴史 2.スズキらしい知財とは? 売上の9割が四輪事業 インドが51%(市場シェア44%)、日本が21%(巨大市場の米国、中国以外で勝負) どんなお客様にとっての価値? 毎日、水陸を自由に移動したい世界中の人々 現在のインド市場のモータリゼーション(乗用車の恩恵を受ける人1.3億人、二輪の恩恵を受ける人3.4億人、まだ恩恵を受けていない人8億人) 自動車市場にはセグメント(階級)がある(スズキは、B(コンパクト)、A(スモール)、K(軽自動車) スズキの特許とは?~企業カルチャーと技術思想~ AKB コンパクトカーのエキスパート 小少軽短美 木橋と石橋 使いやすさを実現する本当に使える技術を手頃な値段で多くのお客様に 1. 既存技術の組み合わせ(エコクール)や工夫(AGS等) 2. 機能を絞って普及(マイルドハイブリッド等) アライアンス、サプライヤーからの先進技術を、より手ごろに、より多くのお客様に 小少軽短美の課題化と、新規性・進歩性の主張に、もっと工夫を!そしてより理解してくれるところに出願しよう! 創業者 鈴木道雄の発明も「更に使いやすく」 2020年10月 世界初の船外機用マイクロプラスチック回収装置を開発 海洋プラスチックごみ問題への新たな取り組み「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」を始動 スズキの意匠とは?~各々の個性の継承と洗練~ それぞれの車種の「らしさ」 スズキの商標とは?~ネーミングポリシー~ 名前は財産である 生活密着ブランドにおけるネーミングの使命とは 長年使用し続けることで識別力を獲得 経営者のネーミングへの強い思い入れ スズキのネーミングポリシー 3.スズキ知財部が取り組むべき課題 ①ネーミングストック ②ネーミング公募・報奨 業界初の試み ③特許調査を活用したパートナー紹介 CASE事業を中心にスズキの「やりたいこと」を開発部門から聴取 その技術を持つ企業を特許調査から見つけ出し部門に紹介する ④「社内発明王」へのバックアップ 4.知財人材の登用と育成 会社全体の「今」と「未来」が見える部署 財産意識を社内に広める先導役 技術系が多いが、それ以外にも様々なバックグラウンドを持つ人材がいる ハイブリットな人材
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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