ChatGPTは自然言語を理解し生成する能力があり、コンテンツ制作や対話システムなど幅広い用途で利用されています。しかし、製造業の商品開発への応用例はあまり知られていません。
製造業の商品開発では、ブレインストーミングによるアイデア創出・練り上げが重要です。しかし、①アイデアが出てこない(技術やユーザーに関する知識の不足)、②そんなの無理(自分たちの技術だけを頼りに実現不可能と判断してしまう)、③そんなの受け入れられない(新技術が開発されても過去のユーザー調査結果から否定されてしまう)、などの同一集団の思い込みによる気づきにくい阻害要因が存在します。 ChatGPTをアイデア創出・練り上げのツールとして活用することで、こうした同一集団の思い込みに起因する阻害要因を排除し、新たな商品開発の議論を活発化させることができます。 5月2日に静岡放送(SBS)で放送されたニュース『「AIに任せられる仕事はAIに」広がるチャットGPT 業務効率化・商品開発…注意点も多く』では、ChatGPTを商品開発に取り入れた企業として、創業116年の丸七製茶が紹介されました。 「(日本茶の)消費が伸び悩んでいる中で、小容量化やティーバッグなど新しいユーザー獲得に繋がる取り組みが必要ではないか」といったChatGPTのコメントを商品開発に反映させたとのことです。また、「ティーバッグは安価なイメージがあるため、そのイメージを変える取り組みが必要だ」という意見も取り入れられました。 今後、このような事例が増えることが期待されます。 5月2日に静岡放送(SBS)で放送されたニュース『「AIに任せられる仕事はAIに」広がるチャットGPT 業務効率化・商品開発…注意点も多く』 https://www.youtube.com/watch?v=pXU7Bn1SaIA <丸七製茶 鈴木成彦社長> 「こちらが『前代未聞』というティーバッグです。1万2000円で販売しています。チャットGPTのコメントを反映させて商品化したもの」 丸七製茶が2022年12月から販売している超高級ティーバッグ「前代未聞」。これまで販売したことのなかった1万円を超えるティーバッグですが、チャットGPTのコメントが商品化の決め手になりました。 <丸七製茶 鈴木成彦社長> 「(日本茶の)消費がなかなか思うように伸びていない中で、小容量化やティーバッグといった新しいユーザーの獲得につながるような取り組みをすべきではないかと。チャットGPTがティーバッグは安価なイメージがあるので、そのイメージを変えていく取り組みが必要だと」 丸七製茶ではチャットGPTの意見を踏まえた商品を続々と開発中です。
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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