「数値限定発明の憂鬱」と題する7月21日に行われた知財実務オンラインのアーカイブ動画を視聴しました。 現在の実務では、数値限定発明は明細書の書き方の工夫で権利化できる場合が多く、審査が一番厳しく、審判、知財高裁にあがるにつれ権利化できる範囲が広がっています。いったん権利になると、第三者の先使用権の主張は認められにくいが、記載要件等で無効になることが多く、有効であっても権利範囲の確定に困難性を伴うため、訴訟提起しても勝ち切ることがむずかしいという状況です。数値限定発明が、産業の発展に寄与するよりも、むしろ弊害になっているのではないか、こうした現状を、野中弁護士・弁理士は、「数値限定発明の憂鬱」と表現されています。 企業の知財担当者としては、競争に負けないために、ルールに則って最善を尽くします。もはやこの問題は、ルールを変更しない限り解決しないのではないか、という点はその通りかもしれません。 (第103回)知財実務オンライン:「数値限定発明の憂鬱」(弁護士法人レクシード / 弁理士法人レクシード・テック / レクシードグループ代表社員 弁護士・弁理士・工学修士(化学) 野中 啓孝氏)(約1時間50分) https://www.youtube.com/watch?v=iauqkoQmMzE&t=3044s 数値限定発明に特有の留意点の解説 明細書作成時から特許訴訟時まで (現代産業選書 知的財産実務シリーズ) 著者 野中 啓孝 (著) https://books.chosakai.or.jp/books/catalog/30633.html 数値限定発明の憂鬱を解消しよう! 元エンジニアの特許弁護士が、数値限定発明にテーマを絞り、明細書作成時から特許訴訟時までの留意点を分かりやすく解説する。 ◎主要目次 第1章 はじめに 第2章 進歩性 第3章 記載要件 第4章 権利行使 第5章 先使用の抗弁 第6章 創作物アプローチとパブリック・ドメインアプローチ 第7章 他社の数値限定発明特許への対応の仕方 第8章 数値限定発明に関する審査実務の国際比較 裁判例索引【商品解説】 2022年7月14日 数値限定発明に特有の問題について 2022年6月14日 弁護士高石秀樹の特許チャンネルで数値限定発明(統合版)アップ 2022年5月11日 数値限定発明の進歩性に関する審査基準と裁判所の考え方の乖離
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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