先日「知財業務における生成AIの賢い使い方」というセミナーをおこないましたが、セミナー後のアンケートに下記のような質問が書かれていました。 「他社分析の具体的な方法を知りたいです。多数の公報を読み込ませて、一度に解析するような手法がありましたら紹介頂きたいです。例えばA社のPat100件を読み込ませて、特徴分類や出願傾向等を簡単にまとめられればよいと思いますが、そのような手法がありましたら教えて頂きたいです。」 セミナーで、こういうことができますよという説明をしたつもりですが、実例で説明していなかったので、やはり実例を示す必要があるんだなあと思いました。 添付したpdfは、ある分野のトップ2社の直近3年の特許352件を分析した例です。 特許データベースから母集団を作成し必要な項目をExcelにダウンロードして、生成AIにアップしています。 使用した生成AIは、OpenAI o3で、使用したプロンプトは下記のようなプロンプトです。もう少し工夫した方が良さそうではありますが、一応こんな水準のレポートが得られますよということでご参考になれば。 なお、内容は吟味していませんので、生成AIにはハルシネーションがつきもの、という感覚で見てください。 「ファイルは、ある技術分野における2020年~2022年に出願された富士フイルム株式会社とオリンパス株式会社の2社の特許出願のリストです。次の項目で整理されています。 「特許価値スコア 出願番号 出願日 登録番号 登録発行日 名称 IPC リーガルステータス (JP|INPADOC) 権利者/出願人横断 原語 発明者横断 要約 請求の範囲 (出願/付与)」 2社のそれぞれのカテゴリ別件数のトップ10を棒グラフで出力し、さらに両社の技術分野を比較するコンパラマップを出力し、それぞれの会社に関して考察を日本語で1,000字以内にまとめてください。その後、両者を比較した考察を日本語で1,000字以内にまとめてください。 年別出願件数を時系列プロットしてください。グラフを踏まえて、富士フイルム株式会社とオリンパス株式会社の2社それぞれの出願戦略の変遷を「成長フェーズ」「守りフェーズ」の二段階で解説し、今後注力すべき技術領域を3つ提案してください(各1,000字以内)。 これまでの分析結果を基に、富士フイルム株式会社とオリンパス株式会社の2社それぞれについて、 (1) 技術ポートフォリオの特徴 (2) 時系列トレンド (3) 課題 vs. 解決手段マトリクスで見えるホワイトスペース (4) 他社と差別化すべき重点出願テーマ を章立てでそれぞれ5,000字程度のレポートを作成してください。」 Your browser does not support viewing this document. Click here to download the document.
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著者萬秀憲 アーカイブ
April 2025
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