「木材由来のセルロースナノファイバー、日本に強み」という日経産業新聞の記事を読み、違和感がありました。「15~20年に出願された世界のCNF特許を調べたところ、・・・機関別に出願件数をみると、日本製紙が124件でトップに立ち、大王製紙が79件で2位だった。10位までに日本企業6社と東大、信州大学が入り、日本勢の活動が目立った。」というくだりです。違和感は、王子HDが出てきていないことです。日刊工業新聞の記事では、「熾烈(しれつ)な特許競争が続く。」と、王子HD、日本製紙、レンゴー、大王製紙が取り上げられていました。こちらのほうが感覚と合っています。
おそらく検索方法に何らかの問題があるのでしょう、動向調査をおこなうときには注意したいところです。 木材由来のセルロースナノファイバー、日本に強み 日経産業新聞 2021年8月20日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC05CXZ0V00C21A8000000/ 木材由来の新素材、セルロースナノファイバー(CNF)の用途開拓が活発になっている。軽くて強い特性を備え、森林資源の利用で二酸化炭素(CO2)の吸収につながると期待がかかる。産学官連携がうまく進んだ日本は、この分野で世界のトップを走る。旭化成グループの調査会社、旭リサーチセンター(東京・千代田)の分析などを基にCNFの応用開発の最前線を追った。・・・・ 旭リサーチセンターが15~20年に出願された世界のCNF特許を調べたところ、1537件に達した。国・地域別にみると中国が727件で最も多く、日本は640件で2位だった。次いで韓国(92件)、米国(45件)と続き、この上位4カ国で全体の98%を占めた。同社の松村晴雄シニア・フェローは「中国の出願はほとんどが国内だけ。世界で有効な特許に限れば日本の出願数の多さが際立っている」と解説する。 機関別に出願件数をみると、日本製紙が124件でトップに立ち、大王製紙が79件で2位だった。10位までに日本企業6社と東大、信州大学が入り、日本勢の活動が目立った。 ・・・・ 製紙・段ボール業界、新素材「セルロースナノファイバー」に注力 8/25(水) 15:53配信 https://news.yahoo.co.jp/articles/dc09fefee06131d4938a7c20aad368f8d701ae66?page=1 製紙・段ボール業界で、新素材であるセルロースナノファイバー(CNF)の開発が活発化している。2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)や脱・減プラスチックが叫ばれる中、代替となるCNFのパイロットプラントを整備したり、用途開拓を加速したりするなど、取り組みはさまざま。製法やアプローチは多種多様で、熾烈(しれつ)な特許競争が続く。各社の動きを探った。(編集委員・山中久仁昭) 王子ホールディングス(HD)車窓向けCNF強化ポリカーボネート樹脂 日本製紙 食品化粧品向け「CM化CNF」タイヤなど産業利用に適した「TEMPO酸化CNF」、車両・家電用のCNF強化樹脂 レンゴー プラスチック代替のセルロース素材製品 ザンテート化CNF 大王製紙 自動車や家電、建材向けCNF複合樹脂 製紙・段ボール業界、CNF開発活発化 2021/8/9 05:00 日刊工業新聞 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/608039?isReadConfirmed=true セルロースナノファイバーを電子部品に 環境負荷軽く https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC184P30Y1A610C2000000/ 新技術で脱炭素社会をもたらす≪磯貝明さん、織田晃さんインタビュー≫<特集 令和3年版科学技術・イノベーション白書> 2021.08.18 https://scienceportal.jst.go.jp/gateway/sciencewindow/20210818_w01/ リケジョneo(154)大王製紙・藤田綾(ふじた・あや)さん 2021/8/9 05:00 CNF、多様なシーンに https://www.nikkan.co.jp/articles/view/608104 サイエンスZERO 日本発! 夢の新素材 “セルロースナノファイバー” https://www.youtube.com/watch?v=1RfKDQr6XkA 平成27年度特許出願技術動向調査報告書(概要)ナノファイバー https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/tokkyo/document/index/27_10.pdf 紙・パルプ産業の動向と今後の方向性 2020年10月 株式会社 三井住友銀行 https://www.smbc.co.jp/hojin/report/investigationlecture/resources/pdf/3_00_CRSDReport101.pdf
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著者萬秀憲 アーカイブ
December 2024
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